2019/02/05

イワン・カラマーゾフの言

190205c 父親なむ枝の節瘤だらけなるを喜びて、「これさらに効くにや」なんど言ひなして、実なる娘の折檻にかかりたる。

 我はまさしく知りたるに、鞭で打ち続くうち、一打ちするごと性的快感を、文字通り性的快感を覚ゆるほどに興奮高まり、やがては一打ちごとにますます快感を募らせゆく手合ひの居るものなり。

 さなる手合ひは一分殴り、つぎには五分殴り、十分殴りして、長々と打てば打つほどに、いよよ酷く、しげけく、効き目あるほどに殴るものなる。子ども泣き叫び、つひには泣き叫ぶことだに能はずなりて、「ててぎみ、ててぎみ、ててぎみや」と喘ぐのみにぞなりたる。

  (中略) まさに子どもたちの、か弱さこそ迫害者の心をそそり立てるらめ。逃げ場もなく、頼るべき人もなき子どもたちの天使のやうな信じ易き心、そが迫害者の忌まわしき血を燃え上がらせるなり。

  (中略) 女の子を、教養豊かなる両親はありとあるかぎりの方法にて痛めつけたり。理由なんど自らにも分からぬまま、殴る、鞭打つ、足蹴にするてふ有様にて、女の子の全身を痣だらけにしたりけるぞ。

 (『カラマーゾフの兄弟』より、イワンがアリョーシャに、けだもののやうな大人たちの子ども虐待を語る)


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2019/02/01

暁の空に天体ショー

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朝まだき、雪はいかにと外を見やれば、冴えまさる暁の夜空に、この世のものとも思へぬ光景ありて、しばし時を忘れたり。

暁の明星となりてきらめく金星の下を、新月まぢかの細き月の触れぬほどに近づき、右上には木星もまたたけるぞ。

宵の天体ショーは、目にすること難くなけれど、夜明け前の空を見遣る機会はめったにあらずして、雪の予報あればこその、僥倖なり。

なにやら佳きことの起こる予兆かと。

 

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2019/01/22

ベランダにロウバイ咲ける

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蝋梅は幻のごと咲きにけり 昭和平成 夢のまた夢


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2019/01/01

つつしみて2019年の新春を寿ぎ奉る

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あらたまの年立ちぬれば、めでたきこと、なのめならず。

ここにかしこみて、新年を寿ぎ奉る。

けふはさやかに晴れ渡りて、大気の一新されたる心地す。

歳月の過ぎ往くさま、つとに速度を上げて、まさに光速の如し。

新しき2019年、われらを待ち受くるは、いかなる世界ぞ。

分断と格差、憎悪と対決、無責任と無関心、一握りの指導層たちのせせら笑ひに、われらは無力やも知れぬ。

ただ、世の平穏安泰にして、ひともわれもみな無病息災に、一日一日をつつがなく過ぐさるることを、願ふのみなり。

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2018/10/21

今朝、わが家より望める富士

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富士の山はこの国なり。我が生ひ出でし国にては西おもてにみえし山なり。その山のさま、いと世に見えざるなり。さまことなる山の姿の、紺青に塗りたるやうなるに、雪の消える世もなくつもりたれば、色濃き衣に、白き衵着たらむやうに見えて、山のいただきの少し平らぎたるより、けぶりは立ちのぼる。夕暮は火の燃えたつも見ゆ。(更級日記)


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2018/09/24

径にバッタ、空には名月

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近くの径を歩けるに、いずこよりか緑の葉の、はたと地面に落ちぬ。

目を凝らし見遣れば、こは葉のやうに見えて葉にはあらず、バッタなるぞや。

バッタを間近で見るは、子どもの頃に原っぱなんどで見て以来のことなり。

都会にもかやうに生息するとは、このあたりはいまだ自然の健全に残れる証かと。  
 

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夕刻、いでや東の空に、中秋の名月の、まさに出でんとするところなり。

東京スカイツリーの真上に、乗っかるやうに掛かれるさま、いとをかし。

佳き秋の訪れを感じずにいられるや。

  

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2018/09/14

ハナカイドウも狂ひ咲ける

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長月も半ばとなり、秋づきたる冷気の中、ふと見やれば、ベランダのハナカイドウの、ほつほつと狂ひ咲けるは。

毎年、弥生の末より卯月にかけて、ほの赤き花あまた咲かせたるに、秋に再び咲きたるは初のことなり。

文月には、藤の花の七房ほども狂ひ咲きたりて、あやしと驚けるに、ハナカイドウまで秋に咲けるは、いかにぞや。

この夏の荒荒しき暑さによるものか、はたまたさらなる天変地異の予兆かとも。

ハナカイドウの花言葉は「美人の眠り」とぞ。

眠りを破られて、恥じらふやうに咲ける風情に、こころ騒がずや。

 

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2018/07/22

藤の狂ひ咲ける

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炎々と続く酷暑の中、ベランダに数鉢ある藤に水遣りせむとするに、いでや、こはいかなることぞ。

藤の花の、六房いや七房までも咲き始めたるは。

去年の葉月に花房もなきに一片の花びらの狂ひ咲けるを見て、うちおどろきたるが、このたびは小ぶりなれど、さやけき花房なり。

垂れ下がる姿にあらずして、炎天に向かひて垂直もしは斜め上に伸びたるさま、いとをかし。

この鉢はおととし、数十もの花をつけたるに、この春はなべて葉のみで、つゆほども花をつけず、あへなしとおもひわびたり。

猛暑の中、紫の花房の楚々たる風情見るは、格別のさきはひかな。

されど、夏にかほどに咲きたれば、来年の春はいかならむ。

咲かずじまいなるや、はたまた、いよよあまたの花房の咲き誇れるや。きづかはしきこと、なのめならず。


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2018/07/12

朝がほ

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はかなくて 行きにし方を思ふにも 今もさこそは 朝がほの露

                                 西行 山家集

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2018/05/31

梅雨近し

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なほ生きむ われのいのちの 薄き濃き 強ひてなげかじ あぢさゐのはな   『魚歌』 斎藤史


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2018/04/09

この一瞬の紫こそ

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手も触れで惜しむかひなく 藤の花 底にうつれば浪ぞ折りける
                               躬恒・拾遺集


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2018/03/31

季節は巡りて

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月日は百代の過客にして行きかふ年もまた旅人なり


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2018/01/16

ベランダに梅咲ける

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春されば まづ咲くやどの 梅の花 独り見つつや 春日暮らさむ  (山上憶良)


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2018/01/01

つつしみて2018年の新春を寿ぎ奉る

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あらたまの年立ちぬれば、めでたきこと、なのめならず。

ここにかしこみて、新年を寿ぎ奉る。

大晦日はちらちらと初雪舞へど、けふはさやかに晴れ渡りて、大気の一新されたる心地す。

歳月の過ぎ往くさま、つとに速まりたるは、何故ならむ。

新しき2018年、われらを待ち受くるは、いかなる世界ぞ。

米朝のいくさ始まれば、われらもみな太平洋戦争を上回る惨禍を被ること必定なり。

世の中の平穏安泰にして、ひともわれもみな無病息災に、一日一日をつつがなく過ぐさるることを、願ふのみなり。

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2017/11/19

わが家から望める富士

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今朝、わが家から望める富士は絶景なり。
居ながらにして、勇壮にして美麗なる世界遺産をながむること、これ格別の幸運ならんや。

天地の別れし時ゆ 神さびて 高く貴き駿河なる富士の高嶺を 天の原振り放け見れば 渡る日の影も隠らひ 照る月の光も見えず 白雲もい行きはばかり 時じくぞ雪は降りける 語り継ぎ言ひ継ぎ行かむ 富士の高嶺は (万葉集  山部赤人)

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