サグラダ・ファミリア教会に、なんと爆弾の彫刻があった
スペイン・バルセロナ最大の観光名所となっているサグラダ・ファミリア教会(聖家族教会)に、爆弾を手にする青年の彫刻がある、と昨日の日経新聞「美の美」で知って驚いた。
サグラダ・ファミリア教会は、19世紀後半から20世紀初めにかけて、独特の曲線を生かした数々の建築で知られるガウディの代表作で、着工から120年経った現在もなお建築が続いている。
完成は100年先とも200年先ともいわれているが、最近の観光客の増加による観光収入で、完成はもっと早まる、という観測も出ている。
日経の記事によると、この建物の「ロザリオの間」の柱の上に、化け物から爆弾を手渡される青年の姿が、彫刻になっている。その青年は渡された爆弾を受け取りながら、聖母マリアを仰ぎ見ている、というのだ。
写真を見ると、爆弾はメロン大の大きさで、いくつもの小突起がある。これは世界でも稀に見る爆弾の彫刻といっていいだろう。
ガウディがほとんど寝泊りをしながら、この教会の建築指揮にあたっていた20世紀初頭、バルセロナではアナーキストによる爆弾テロが相次いでいた。
記事では、この青年は悪魔からのテロの誘いに迷いながら、マリアに問いかけており、敬虔なカトリック教徒だったガウディのメッセージが込められている、とも書かれている。
それは天才のみが見通すことが出来た、100年後のテロの世紀への予告ともいえる。
僕が2000年の秋に、この教会を訪れた時は、観光名所とはいうものの、何本ものクレーンがうなりを上げて動いていて、巨大な建築現場の裏側という感じだった。
このような彫刻があることを知っていたら、注意深く探していたのにと、残念な気がする。
今からバルセロナを旅行する方は、この教会のロザリオの間を通ることが出来たら、ぜひ見逃さずに見てくることを勧めたい。
朝刊1面最初の3文字 朝日‥「北朝鮮」 毎日‥「毎日新」 読売‥「ジャカ」 日経‥「有力企」
本日の地球 長崎に原爆を投下したB29の機長がボストンの病院で死去。原爆投下こそが戦争を終結させた、という持論を最後まで貫き続けた。
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