七夕の公共願い事記帳所に長い列
日本人の多くは、年に2回、願い事をする。初詣と、七夕と。
初詣は、神社か仏閣かの区別はほとんど意識することなく、1年の無事や、その年の目標達成などを祈る。宗教的で清清しい気分にはなるが、宗教色は薄い。
七夕では宗教色はさらに薄くなって、すべての生命の故郷である星々に祈るというのが、いかにも日本人らしくさっぱりしていて、年間行事の中でも最も人口に膾炙している所以だろう。
さて、願い事の一つも書こうか、と思っても、これが簡単そうでなかなか難しいのだ。
まず笹を用意する必要があるが、七夕の笹を売っているところは年々少なくなっている。以前は、文房具屋さんや、ちょっとした街の八百屋さんでも笹を売っていたが、最近は少子化のせいか笹はめったに見かけなくなった。
学校や幼稚園などでは、七夕飾りにみんなで願い事を書いた短冊をつるすのだろうが、笹を入手できなかったり、独り者でわざわざ笹を買うまでも、という人たちはどうしているのだろうか。
新宿の東側と西側を結ぶ公共通路に、今年の七夕から、だれもが自由に願い事を書いて、笹に飾ることの出来る公共の「願い事記帳所」が登場した。
記帳所には、選挙の記名台のようなテーブルと、短冊、笹につるすためのコヨリ、サインペンなどが置かれ、OLたちをはじめ大勢の通行人が列をつくるほどの賑わいだ。
僕も願い事を書いて、ほかの人たちの願い事の中に加えさせてもらう。
笹がたわわにしなうほど沢山つるされた、大勢の人たちのささやかな願い事がみんな叶うといいな、という気持ちになる。
公共の「七夕願い事記帳所」は、なかなかのグッドアイディアであり、来年以降もぜひ続けて、新宿の一大イベントに成長していったらいいのに、と思う。
朝刊1面最初の3文字 朝日‥「大手消」 毎日‥「国や地」 読売‥「豊かな」 日経‥「石川島」
本日の地球 去年、世界で新たにエイズに感染した人は480万人。81年に最初の患者が報告されて以来の死者は、2000万人を超えた。
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