20代女性の、オヤヂへの生物学的抵抗感
今日の朝日の社説は、「20代から見て、50~60代の人に投票するのは生物学的に抵抗がある」という女子学生の話から始まっている。
この「生物学的に」という言い方は、歯に衣を着せることなく容赦なく、ドキリとした人も多かったのではないだろうか。
これを社説の書き出しに持ってきたのは、多くの若い女性たちの本音であるとともに、投票だけに限らずあらゆる場面における、「おじさん」もしくは「オヤヂ」への抵抗感が端的に表れているからだろう。
社説ではこの感覚について、「別な生き物であるかのような隔たりを感じる」と解釈しているが、僕はもっと強い生物的嫌悪感のようなものがあるのではないか、と感じる。
それはおそらく、息が詰まるような閉塞社会にあぐらをかいて、独善と偽善、保身と欺瞞にきゅうきゅうとしているオヤヂたちへの、本能的な激しい拒絶反応なのではないか。
同じおじさん年齢の僕でさえ吐き気をもよおすほどの、オヤヂたちの、時代への無感覚と未来への無責任。
いつもいつも、同じようなポーズで髪の薄い頭を下げ、「深くおわび申し上げます」という口とは裏腹に、心の中では舌を出し続けている企業のトップの姿は、オヤヂの生物学的標本といっていい。
オヤヂたちにまかせてきた結果、日本の社会は、子どもや若い人たちが希望を持って進むことを、実に底意地悪く阻む社会になってしまった。
あの、老害オーナーの「たかが選手が」発言は、日本を支配し続けるオヤヂたちの本心に過ぎない。
唯一の救いは、オヤヂたちは先がそう長くないことだ。
若い世代がおじさん、おばさんになった時、オヤヂとは別の価値観を持つ社会を構築していくことが出来るかどうか。
日本の未来は、いまの20代、30代にかかっている、といっていい。
(追伸:「21世紀の歩き方大研究」の新世紀つれづれ草に、「デジタル社会の危険な落とし穴、文字化けメール」をアップロード)
朝刊1面最初の3文字 朝日‥「インド」 毎日‥「北朝鮮」 読売‥「北朝鮮」 日経‥「三菱ふ」
本日の地球 日本、北朝鮮、インドネシア、アメリカ。複雑な国際関係に翻弄されて引き裂かれた家族が、ようやく再会する。この一家4人は、世界の縮図だ。
21世紀の残り日数 35238日
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コメント
bunkasabaさん、あちこちでお見かけしていますが、コメントをいただけるとは光栄です。
おっしゃるとおりですね。たとえば三菱のトラックや乗用車の問題は、オヤヂたちが何を守ろうとしてきたのかが、あまりにも歴然としていてカナシすぎますね。
秋葉OLさん、確かに世代間が距離を感じすぎるのはよくないですね。良い意味で刺激し合えばいいのでしょうが、若者から何かを吸収する気のないオヤジ世代が社会の指導層にとくに多いような気がしてならないのですが。。。
投稿: BANYUU | 2004/07/10 23:31
お、bunkasabaさん。
いつの時代も、現状(オヤジ)への疑問を若者は原動力にし、
今の若いもんは、といわれてきたのでしょう。
お互いに、距離を感じすぎるのもよくないのかもしれません。
縦割りのせいかなぁ。
投稿: 秋葉OL | 2004/07/10 22:56
おっしゃるとおりですね。
生物学的にどうかは分かりませんが、オヤジの今までのあり方が嫌悪感を招いているのは間違い無いと思います。
カイシャの中でも、そんなオヤジと、そうでないオヤジがはっきり区分けされています。
既得権益を守る、保身にキュウキュウとするオヤジと、そうでないオヤジと、ですね。
20代30代から、オヤジの不満や批判を聞くと、よく見てるなぁとつくづく思います。。。
投稿: bunkasaba | 2004/07/10 22:40