まるでガス室、デパートにガラス囲いの喫煙所登場
新宿・小田急デパート12階の飲食店フロアに、29日からガラスで囲まれた檻のような喫煙所が登場した。
デパートやファッションビルの飲食店フロアでは、ランチタイムを全席禁煙としてフロアの隅に喫煙所を設けるところが増えているが、喫煙所で吸うタバコの煙が通路などに漏れないよう完全密閉型にしたのは、国内では珍しい。
タバコを吸う人たちはこの檻の中に入って、ただひたすら吸い続ける。椅子もなく、お互いの会話も、くつろぎもあったものじゃない。
中に観葉植物の鉢が2つ置かれている。鉢植えにニコチンを吸収する効果があるとも思えず、せめてもの気休めか。
檻の中のスモーカーたちは、通路を行き交う人たちの視線を気にして、みなバツが悪そうにして吸っている。
そうだろうなあ。バツが悪くて恥ずかしいだろうなあ。だって、タバコが死に至る最も効率的な近道であることがこれだけ言われているのに、やめることが出来ないんだものなあ。
この檻をガラスの外から見ていると、これから肺がんや肺気腫、くも膜下出血などで、地獄への道をまっしぐらに突き進んでいく気の毒な人たちの、人間サンプルのように見えてくる。
例えは悪いが、このガラスの檻は現代のガス室なのだ。こんなところに入ってまでタバコを吸いたいか。そして、早々と死にたいか。
ガラスで密閉されたこのタイプの喫煙所が、ほかのデパートや飲食店、駅コンコースやオフィス、公共施設などに、どんどん普及していってほしいと願う。
そうすれば、ガス室入りしたくないためにタバコをやめる人たちが、もっともっと増えてくるのではないだろうか。
21世紀の残り日数 35188日
| 固定リンク
コメント
オードリーさん、こんにちは。喫煙者が保護動物あつかいになってるショートショートですか。現実の光景は、保護動物というよりは隔離動物みたいですね。喫煙者には、自分たちはもはや隔離されなければならない存在なのだ、と分かってほしいものです。
投稿: BANYUU | 2004/08/31 17:43
写真で見ると、昔のショートショートの小説を
思い出します。未来の博物館で「最後の喫煙者」だったか
なにかで、喫煙者が保護動物あつかいになってる話を
思い出しました。作家は誰だか忘れましたが(^^;)
投稿: オードリー | 2004/08/31 11:44
くるみさん、こんばんわ。本当に異様な光景ですよ。どっちがどっちを鑑賞しているのか、分からないところがまた異様。中にいる人たちは、タバコを吸いながら、「外」の様子をながめているつもりなのでしょうけど。
投稿: BANYUU | 2004/08/30 23:33
すごい、異様な風景ですよね。
人間が人間を鑑賞しているような感じに見えますしね。
(ある意味動物園ですよね)
恥を忍んでも、それでもやはり吸いたい物なんでしょうかね。
バツが悪いと感じつつも、実際吸っている方がいるわけですし・・・。
非喫煙者の私には、どうしてもわからない心情です。
投稿: くるみ | 2004/08/30 23:12