帰宅訓練参加者200人募集、371万人の予想なのに
新宿の地下通路に、「帰宅訓練参加者募集」のポスターが張られている。
9月1日の防災の日に、東京都・台東区・墨田区・荒川区による合同総合防災訓練で、帰宅訓練に参加する隣県に住む人200人を募集、とある。
今回の訓練では、船を使って海上経由で居住地に帰る訓練をするらしい。
東京で平日の昼間に直下型大地震が発生した場合、自宅に帰ることが出来なくなる帰宅困難者は、都の予想では371万人にも上る。
このうち、通勤客が227万人、通学客が60万人、買い物客などが84万人と予想されている。
とりわけJR東京駅周辺では、電車が動かない中を、20万人が集中する事態になることが予想されている。
今回のような訓練は、これまでたびたび繰り返されてはいるが、募集人員がわずか200人とは、いくらなんでも少なすぎるのではないか。
こんなに少ない人数では、スムーズに帰宅できて当然で、パニックが避けられない実際の地震の時には、何の参考にもなりはしないのでは、という気がする。
本気で帰宅訓練をするのなら、少なくとも数万人が参加して、徒歩や船などを使って実際に帰宅してみることが必要ではないだろうか。
実際の修羅場では、道路わきに寄せられた車を奪って逃げる者や、途中のコンビニなどへの殺到や略奪など、200人の訓練ではまったく予期できないさまざまな事態が起こるだろう。
猛暑の年には大地震が起こりやすいとも言われている。関東大震災がそうだったし、阪神大震災の95年も猛暑だった。
そろそろ、かも知れない。都の訓練とは別に、いざという時に、どうやって帰るかを、それぞれが考えておいた方がいい。
いつものことだが、ココログになぜ「防災・災害」のカテゴリーがないのだろう。この記事が「旅行・地域」ではヘンだと思わないか。
21世紀の残り日数 35209日
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