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2004/11/15

雪女のふるさとは東京・調布という意外な説について

今日の読売夕刊に、小泉八雲の怪談「雪女」の話が載っている。雪女の話は、昔から僕が最も好きな話の一つだ。

去年12月に英国ニュースダイジェストに掲載した「時間の岸辺から」でも、僕は利雪・親雪についての話の書き出しに、この雪女の話を書いている。

これは去年12月8日の「表」のつれづれに同時掲載しているが、雪女のくだりだけを、ここに掲載しておく。

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日本列島の各地から積雪の便りが聞かれる季節になると、ボクはいつも雪女のことを考えます。
さまざまな言い伝えがある中で、よく知られているのは、吹雪の中を小屋に避難した老人を凍死させ、目撃した若者に「決して他言しないこと」を約束させて、命を助けた雪女です。
若者はその後、お雪という美しい女性と出会って夫婦になり、10年の幸せな歳月が過ぎたある日、雪の小屋で見た出来事を、お雪に話してしまいます。
ボクが心引かれるのは、これに対してお雪がとった行動です。
お雪は、その雪女こそ自分だと明かして、約束を破った夫を殺そうとしますが、どうしても殺すことが出来ず、葛藤の末に寂しく去って行きます。
雪女とは、世界でも稀な豪雪地帯に生きる日本人が作り出した、雪のイメージの擬人化であり、恐ろしさと優しさは、雪が本来持っている両面なのでしょう。
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ところで、この雪女のふるさとが、実は東京・青梅市であるという意外な話があるのをご存知だろうか。

英文に翻訳されなかった小泉八雲(帰化する前の名はラフカディオ・ハーン)の原作には、この話の舞台として「西多摩郡調布村」という地名が出てきており、これは現在の青梅市とみられることや、八雲に雪女の話をして聞かせた百姓がいたことが突き止められた、というのだ。

そこで、雪女のモデルが東京・調布村に実在したのか、という問題が地元の関心を呼び、ついに「雪女探偵団」という調査グループが結成された。

この探偵団は、雪女には実在のモデルがいたのか、調布村の百姓が語った雪女の正体とは何なのか、などについて考証・考察を続けているという。

僕の私見では、雪女伝説が生まれたのは、やはり北陸や東北などの豪雪地帯だろうと思う。
この話を豪雪地帯の人たちから伝え聞いた東京の百姓が、八雲に話して聞かせた可能性は大いにあるだろう。
ひょっとして、その百姓というのは豪雪地帯の出身だったのではないだろうか。

今年の冬は暖冬になるのか、厳冬になるのか。雪女ファンとしては、雪の深さが気になるところだ。

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