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2004/12/14

核攻撃を受けた場合に風下を避けよだと、マジかよ

なにか悪夢を見ているような違和感に襲われる。政府が14日発表した、有事の際の国民保護指針の要旨だ。

核攻撃を受けた場合の対応として、風下を避ける、雨がっぱなどを着て皮膚からの被曝を抑制する、汚染地域への立ち入り制限を確実に行う、などと示されている。

これって、マジかよ、と思ってしまう。

核攻撃を受けるだろうと政府は本気で思っていて、国民にその時の覚悟をさせておこうということなのか。

それにしても、核攻撃があった場合に、風下を避けるとか雨がっぱを着るとかで、何が防げるというのだろうか。風向きが変わったらおしまいではないか。それに雨がっぱなど持ってない人が大部分ではないのか。

汚染地域への立ち入り制限というが、救護・消火の人たちやボランティア、さらに肉親や知人の安否を気遣って押し寄せる人たちを、どうやって制限していくのだろうか。

さらに弾道ミサイル攻撃があった場合の対応として、迅速な情報伝達体制などを挙げ、屋内への避難や消火活動が中心となる、などとしている。どうやって国民に情報を伝え、どこへ避難させようというのだろうか。

はっきり言って、核攻撃があった場合には、いかなる対応も無意味となることは明らかだ。弾道ミサイル攻撃があった場合も、情報を伝達している時間などなく、避難は全く無意味である。

政治や外交の役目は、こうした事態になることがないように、憲法の精神にのっとって平和外交、友好外交を進めていくことしか道はないのだ。

北朝鮮が念頭にあることは誰の目にも明らかだが、いたずらに強行策をちらつかせて、相手の神経をピリピリさせ、緊張を高めていばいくほどに、こうしたまさかの有事を自ら招き入れる結果になるだけだ。

権力を握っている者たちは、なぜに勇ましくて危険な道を選ぼうとするのだろうか。戦争を避けるために、相手と粘り強く話し合い、友好と信頼を地道に築いていく道が、なぜ弱腰だの臆病だのと非国民呼ばわりされるのだろうか。

為政者たちは歴史から何も学ばない。アメリカと日本が、21世紀を崩壊させる張本人になろうとしている。

アメリカ国民も日本国民も、エゴイズムの殻に閉じこもって、世界の明日を見ようとしない。希望という、かすかな炎は、ほとんど消えかかっている。

(表の新着情報:「21世紀の歩き方大研究」の新世紀つれづれ草に、「僕が同窓会に不参加の理由は、タバコの煙そして‥」をアップロード)

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