全国の裁判所が「一太郎」を使用している皮肉
昨日の「一太郎」判決について、今朝の新聞はいずれも大きくスペースを割いて報じている。
その中で傑作だったのは、「裁判所、いつもは一太郎」という朝日の記事だ。
それによると、最高裁が一太郎を導入しているため、80年代から全国の裁判所でも書類を一太郎で作成するようになっている、というのだ。
では、ジャストシステム側が松下電器の特許を侵害しているとして、「一太郎」と「花子」の製造、販売差し止めと製品の廃棄を命じた昨日の東京地裁の判決文も、一太郎で作成されたのだろうか、と誰もが関心を持つ。
記事によると、高部真規子裁判長は東京地裁総務課を通じて、「別の文書作成ソフトで判決文を書いた」と答えたそうだ。
これまたスゴイ。潔癖というか、折り目正しいというか、揚げ足を取られないよう、細心の注意を払っている様子がうかがえる。
さすが、真の規則の子、真規子裁判長の名ににふさわしい、と感心してしまう。別のソフトとは、ワードだろうか、などと推測してみる。
いつも一太郎を使っている地裁の職員たちが、よく別のソフトを使いこなせたものですね。
東京地裁は今後も、判決文などの作成に一太郎を使わないのだろうか。東京高裁や最高裁は上級裁判所だから使い続けるのかもしれないが、全国のほかの地裁はどうするのだろうか。
東京地裁総務課は「判決の対象は製造業者で、ユーザーが利用中のものには影響ない」とコメントしているのだが‥
今日の東京株式市場では、ジャストシステムの株価が大幅に下落した。控訴すれば判決は確定にならないとはいえ、影響はとめどなく大きい。
高見の見物に徹するマイクロソフト社の高笑いが聞こえてくるようだ。
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