愛知万博の飲食物持ち込み禁止は独禁法違反、と告発
愛知万博の序盤の入場者が、予想を大きく下回っているという。
これはそもそも何を見に行くための万博なのかが、はっきりしないことが大きい。物産展なのか、それとも環境を考えるイベントなのか、そのあたりが分かりにくい。
冷凍マンモスは見てみたい気もするが、それ以外の目玉は何だろうか、と考えてしまう。
春休みなのに、出足がにぶい理由の一つは、ペットボトルや弁当など飲食物の持ち込みが禁止されていることだ。
安全確保のためというが、これでは家族連れとりわけ子ども連れの客が二の足を踏むのは当然である。
会場の中のコンビニでは安い弁当もあるのだが、協会の指示で販売個数が大きく制限されているという。
要するに、入場客には会場内のレストランに入って、おカネをジャブジャブつかって欲しい、という魂胆がミエミエだ。これが名古屋人のセンスと感覚か、と思われても仕方があるまい。
世の中には、言うべきことをきちんと言ってくれる人たちがいるもので、今朝の新聞によると、名古屋、仙台、札幌の弁護士3人が28日、愛知万博での飲食物の持ち込み禁止は独占禁止法違反にあたるとして、公正取引委員会に告発した。
それによると、「入場者は、指定した飲食物販売業者と取引するよう強制されている」として、独禁法が不公正な取引として禁じている「抱き合わせ販売」にあたるとしている。
なるほど、抱き合わせ販売とはよくぞ言ってくれた。一日かかっていくつのパビリオンを回れるか分からないが、ペットボトルも弁当も持ってくるな、というのは、独禁法違反であることは明白だ。
いやそれだけではなく、生存権の侵害で憲法違反ではないか、という気さえする。
「愛・地球博」などというからには、ペットボトルや弁当の持ち込みのような、入場客のささやかな楽しみを奪ってはならない。レジャーやピクニック感覚で来る人たちがいて、何が悪いというのか。
協会のお偉方たちが、入場客はみんながみんなカネにいとめをつけない勝ち組のセレブたち、と思っているとしたら大間違いである。
これから入場者が伸びていくかどうかを決する大きなファクターは、飲食物持ち込み禁止を解除するかどうかにかかっているような気がする。
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コメント
mackyさん、TBとコメントありがとうございました。コーラ600円もするんですか。
家庭で作った麦茶をペットボトルにつめて、手作りのおにぎりを持参したい人たちだってたくさんいると思います。
知らないで持って来た人たちは、入り口の手荷物検査で全部没収されるんでしょうか。恐ろしいことです。
投稿: BANYUU | 2005/03/29 22:18
TBありがとうございます.
600円のコーラはきっとおいしいことでしょう!
投稿: macky | 2005/03/29 21:46