大久保駅のガード壁に、鉄砲百人隊の大壁画
JR大久保駅のガード壁面に、巨大な壁画が登場した。写真は数日前に、職人たちが描いている最中のものだ。
鉄砲を構えてまさに発射する瞬間の隊員たち。手を上げて号令をかけている司令官。足元に咲き乱れるツツジ。
まるで戦争画を思わせるようなリアルな壁画に、一瞬、ドキリとさせられるが、これは徳川家康の家臣で、武将の服部半蔵正成を領頭とする鉄砲百人隊である。
鉄砲百人隊は家康が江戸に入る際に、浪人たちの乱を防ぐなどの警備のために大久保に定住。将軍を警護しながら、内職としてツツジを栽培していたという。
あるとき、射撃の訓練に勤しんでいた鉄砲百人隊たちの夢に、稲荷大神が現れた。翌日、地元の神社にお参りしたら、射撃の弾は百発百中当たった。
それ以来、この神社は「皆中(あ)たる」という意味で皆中稲荷神社と呼ばれて、現在に至っている。また百人町という地名もこれに由来する。
皆中稲荷神社の秋の例大祭には、1年おきに鉄砲百人隊に扮した大勢の行列が、鉄砲をかつぎ法螺貝を吹いて大久保近辺を練り歩く。
途中、数箇所で鉄砲百人隊によって古式にのっとった空砲射撃が披露され、実際に火縄を使って火薬に点火しての射撃なので、すさまじい轟音が地域一帯に響き渡る。
今年は鉄砲百人隊行列が登場する年にあたるので、秋が楽しみだ。
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