広域避難場所と一時避難場所の違いは?
大地震の時に避難する場所として、広域避難場所が決められている、ということはうすうす知ってはいる。
しかし、自分はどこの広域避難場所に行くべきかを正確に知っている人はどれくらいいるだろうか。
僕の場合は、新宿中央公園だったように覚えていたのだが、ネットで確かめてみて驚いた。
ネットでは役所や警察などさまざまな組織が、広域避難場所一覧を掲げていて、書いてあることがマチマチで統一されていない。
僕の住所をあてはめてみると、新宿中央公園になっているサイトもあるが、全く思いもしなかった百人町三丁目地区となっているサイトもある。
百人町三丁目地区などという漠然とした書き方では、目安となる広場はどこなのかも分からず、また何を目指して行けばいいのかも分からず、かえって不安が募る。
どちらが正しいのかは分からないが、自分が行くべき広域避難場所を知らない人や、間違えて覚えている人は結構多いのではないか。
その理由の一つは、区画整理や都市計画事業の進展によって、前に作られた広域避難場所の地域割りが頻繁に変更されていて、それが住民に浸透していないのではないか、と思われる。
さらに驚いたことには、広域避難場所とは別に一時避難場所というのが決められていて、どういう場合にどちらに行くのかの基準は示されていない。
僕の住所でみると一時避難場所は、広域避難場所が百人町三丁目地区が正しいとした場合は、正反対の方向になってしまう。
平時からこのように分かりにくいようでは、イザという時の大混乱は必至だろう。
震度6や震度7の地震に見舞われて、ライフラインがすべて止まり、あちこちで建物が倒壊して火災が発生し始めた時に、まずはどこに避難すべきか。
おそらくその段階では、役所や警察・消防の広報などによる誘導はほとんどないものと思わなければならない。
結局はその時の自分のとっさの判断だけが頼りとなり、さまざまな組織が机上で策定しているプランはほとんど意味をなさないような気がする。
(表の新着情報:「21世紀の歩き方大研究」の21世紀エッセイ「時間の岸辺から」に、「外交不在の小泉内閣、世界の孤児に」をアップロード)
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