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2005/04/14

この銀河系に130億歳の星がある驚き

 僕たちの太陽があるこの銀河系に、130億年前に誕生したとみられる最古の星が見つかった、とニュースが伝えている。

 宇宙が無から生まれてビッグバンによって形成されたのが137億年前とされているから、この星は宇宙が出来てからわずか7億年後に生まれ、それ以来ずっとこの銀河系を見守ってきたといっていい。

 太陽くらいの大きさの星の寿命は、100億年ほどとみられている。わが太陽は、誕生したから46億年ほどになり、まだ寿命の半分にもきていない。

 もっと大きな星になると寿命が短くなっていって、1億年程度の星もあり、巨大な星では寿命が100万年という短命のものもある。

 小さな星ほど寿命が長くなっていって、1兆年という超長寿の星もある。

 寿命が尽きた星は、赤色矮星となって大爆発を起こし、大部分のガスを吹き飛ばして、核が白色矮星になる。この時に重い元素が作られる。

 あるいは超新星爆発を起こして中性子星やブラックホールになり、その過程ではささらに重い元素をたくさん作り出して宇宙空間に撒き散らす。

 こうして寿命が尽きた星が残したガスが集まって、次の世代の星が誕生していく。

 後から作られた星ほど、重い元素を含む割合が大きくなるため、いつごろ出来た星かが推定できる。

 今回見つかった星は、太陽から4000光年程度の距離にあって、質量は太陽の7割くらいという。

 この星に惑星があって、地球と同じような条件だったならば、生命が発生して知性や文明が生まれていたかも知れない。

 しかし、おそらく太陽や地球が誕生するよりもはるか以前に、その惑星の生命も文明も滅びてしまったに違いない。

 僕たちのこの銀河系に限っても、少なく見積もっても100から200くらいの文明がすでに存在したか、いま存在しているとみられる。

 宇宙全体では、このような銀河系が数千億も存在することを考えると、すでに終わった文明の数は無数といっていいくらいあったと思われる。

 僕たちの文明も、そのようにして終わっていく文明の一つなのだろう。

 宇宙全体からすれば、一つの文明が終焉することなど、あまりにも日常茶飯事な出来事で、とりたてて大騒ぎするような出来事ではないような気がする。

(表の新着情報:「21世紀の歩き方大研究」の21世紀エッセイ「時間の岸辺から」に、「『愛国無罪』を黙認する中国当局の危険なカケ」をアップロード)

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コメント

★U_taikiさん、はじめまして。「宇宙の仕組み」のブログ、拝見いたしました。空間や重力など、壮大な内容ですね。またゆっくりと覗かせてもらいます。

★Rough Toneさん、こんにちは。よその文明が自滅する様子を観測しているのに、その光景は数万年前のもので、どうすることも出来ないとは、無常の極みですね。もしかして、僕たちの地球の今の姿も、何万光年か離れた星から、「滅亡直前の様子」として観測されるのかも知れませんね。

投稿: BANYUU | 2005/04/23 15:22

お久しぶりです

 飛行機の墜落する夢に関するエントリを興味深く読みました。私も似たような(?)夢を見たことがあるので、いずれ私のブログにもこのことに関するエントリを書いてみようと思っています。

 こんな夢を見ました。どこかで読んだSFがモトネタなのかもしれませんが。

 近未来、観測技術が進歩して、よその恒星系の惑星上の文明の様子がわかるようになります。その惑星には生命があふれ、科学文明が発達しいますが、文明を内部から侵食する様々な要因から自滅していく。人類は進化した望遠鏡で、その滅びる様をまじまじと観察することができました。しかし助けを差し伸べることはできません。なぜならその惑星は数万年光年の彼方にあり、その文明は人類が文明らしい文明を築く前に、もうとっくの昔に滅亡した文明の姿なのだから。

投稿: Rough Tone | 2005/04/23 05:15

宇宙の記事に接するとついお節介を焼きたくなるおれ迷惑かな?
科学的な側面からものぞいてみてくれる?

http://universe-sys.cocolog-nifty.com/space1/

投稿: U_taiki | 2005/04/22 21:23

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