仰向けに乗って走る自転車にびっくり
交差点で信号待ちしている人たちにまじって、奇妙な自転車が目にとまった。
ハンドルが大きく後ろに伸びていて、乗っている男性はサドルにちょこんとお尻を乗せて、後ろのバッグを背もたれにほとんど仰向けのスタイルなのだ。
いうならばリクライニングシートの背を、めいっぱい後ろに倒したような感じで、ペダルはハンドルよりも前方の高い位置にある。
乗りにくいだろうにと思うが、男性は信号待ちの人々の視線を浴びて、まんざらでもない様子だ。
信号が青に変わって、自転車はこの仰向けスタイルのままペダルをこいで走り出していく。
おいおい、前がちゃんと見えるのかい、見えているのはビルのてっぺんと空だけではないのかい、と心配になる。
この自転車は、タルタルーガという仰向け乗りの自転車で、結構人気を呼んでいるらしい。
愛用者のサイトを見ると、仰向け乗り自転車のメリットとして、「爽快な気分で景色が楽しめる」「空気抵抗が少ない」「目立つ」などをあげている。
デメリットとしては「おしりが痛くなる」ことという。
小さな子どもが道路に飛び出してきたとしても、このスタイルでは見えないような気がするけど、大丈夫なのだろうか。
ま、ともかく目立ちたがり屋さんには、うってつけの自転車に違いない。
全然関係ないけど、僕は普通の自転車に後ろ向きに乗って走ることが出来る特技を持っている。
後ろ向きだから、両手を後ろに伸ばしてハンドルを持ち、進行方向が見えないスタイルで走るのだ。
これは、僕が少年時代に、人の少ないグラウンドなどで執念で身につけたワザである。うまく出来るようになるまでに、何度転倒して体中にキズやアザを作ったか知れない。
もっとも、後ろ向きで自転車に乗っても、メリットは何もない。きっと目立つに違いないと心待ちにしているのに、見ている人たちはみな、「危ないからやめなさい!」と言う。
後ろ向き乗りに比べれば、仰向け乗りなどははるかに安全な乗り方といえる。
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コメント
こんにちは、
タルタルーガの情報をあさっていたらこちらにさしかかりました。
思うに、写真の自転車はタルタルーガではないようです。
「タルタルーガ」はタルタルーガ社が出しているモデルの名前で、写真の自転車ほどペダルが前に出ているタイプはないと思います。
写真のがどの社のどのモデルかは私にはわかりませんが、仰向け乗りの自転車の総称としては「リカンベント」ということになると思います。
投稿: marimo | 2005/09/08 12:36