「8時だヨ!全員集合」DVD第2弾
ドリフのお化け番組「8時だヨ!全身集合」のDVDセット(3枚組み)第2弾が、宅配便で届いた。
第1弾は、「ザ・ドリフターズ結成40周年記念盤」として去年発売され、30万セットが売れたという。
この第1弾の限定版には、番組の冒頭でドリフのメンバーが着たのと同じ法被(はっぴ)が付録として付いている。
僕は去年、この発売に気づくのが遅れ、DVDショップなどの店頭ではすべて法被の付いていない通常版しかなく、仕方なしに僕はヤフオクで、法被付きの限定版を手に入れた。
今回の第2弾の限定版には、番組冒頭でゲストたちが着たのと同じピンクまたはブルーの陣羽織が付録として付いてくるというので、僕は早めにネットで予約申し込みをしておいた。
僕のところに送られてきたセットには、女性のゲストたちのピンクの陣羽織が入っていた。
思い返せば、この番組が放送されていた1969年から85年までの16年間というのは、僕の人生の中でも最も忙しかった時期とピッタリ重なっている。
土曜日の夜8時というのは、家に帰っていたためしはなく、この番組は仕事をしている最中に、時として職場や出先のテレビに映っていたのを、断片的に見聞きしたような覚えしかない。
にもかかわらず、僕はこの番組の熱気とエネルギーをいつも全身で感じ取っていた。「8時だヨ!全身集合」は、70年代という時代とともに全力疾走を続けていた。
DVDセットの第1弾もそうだが、この第2弾を見ると、放送当時は俗悪番組という批判も絶えなかったこの番組が、いかに質の高い笑いを追求し続けていたのかに驚嘆する。
803回すべてを、やり直しのきかない生放送で通したことは驚愕に値し、ドリフと番組を支えるスタッフたちの、命がけの真剣さがヒシヒシと伝わってくる。
今のお笑いタレントたちの、トーク中心の笑いとは全く異なって、ドリフの笑いはメンバーの体全体を極限まで駆使(あるいは酷使)する職人芸で、これこそが本物のエンターティンメントなのだと実感する。
DVDセットに収録されている、ドリフのメンバーは加藤茶も志村けんも、みな若くて一途だ。松田聖子、小柳ルミ子、桜田淳子、ジュリー、布施明ら多彩なゲストの若い姿もまぶしい。
少年少女合唱隊の早口言葉に、世界のミフネとまで言われた三船敏郎が楽しそうに挑戦しているシーンも感動ものだ。
僕はどのシーンもこのシーンも、涙が出るほどに笑いころげてしまうのだが、この笑いを仕切っているいかりや長介さんが、もうこの世にいないのだと気づいて、笑いながら新たな涙をこらえることが出来ない。
| 固定リンク
コメント