タオル1枚が10円、デフレ脱却の道遠し
モノの値段が下がり続けるデフレは、日本の社会を広くおおっているが、1個でも買えて最も安いものは何だろうか。
100円ショップや99円ショップの安さに慣れきった僕たちでも、いまどき10円で買えるものはというと、なかなか思いつかない。
キオスクなど駅売りの夕刊は50円だし、官製ハガキも1枚50円。このあたりがモノの値段の最低線なのかと思う。
駅からぶらぶらと歩いていると、1枚10円でタオルを売っているのを見つけた。
ハンカチサイズで、おしぼりにも使えそうなタオルだ。
「お1人12枚まで」と制限つきだが、12枚買っても120円でしかない。
材料費や人件費などを考えると、この値段で売ってペイするのかと心配になるが、それでもこういう値段がつくところが、まさにデフレなのだと実感する。
デフレはモノが安く買えるのだから良いことのような気もするが、経済全体が縮小を続けることで社会の活力が損なわれるとして、デフレからの脱却が叫ばれて久しい。
原価価格の高騰やガソリン・灯油の小売り価格上昇など、デフレからインフレへと潮目が変わりそうな兆しもチラホラ見え始めている。
一方では、社会保障費の増額や増税によって、国民の購買力は一部の裕福層を除いてますます低下している。
このままでは、不況下のインフレ、スタグフレーションという最悪の事態も考えておく必要があるかもしれない。
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