75年ぶり太陽系10番目の惑星とボーデの法則
冥王星の発見以来、75年ぶりに太陽系の10番目の惑星が発見された、とNASAが発表した。
なんと太陽の周りを一周するのに約560年かかるというから気が遠くなるような話だが、もっと驚くのはほかの9個の惑星の軌道とは約45度の角度で交わっていることだ。
これが国際天文学会で惑星と認められれば、正式な名称がつけられるという。
僕たちが子どものころから暗記してきた水金地火木土天海冥に、もう1つが加わることになる。
天王星、海王星、冥王星ときているので、日本語に訳した時には、やはりナンタラ王星となるのだろうか。
ここで僕は、太陽と惑星との平均距離についてのボーデの法則を思い出す。
1772年にボーデが発見した法則で(実際にはその6年前にティティウスも発見している)、太陽と地球との距離を1とした時に、水星を0.4として、金星からは順に次の法則が成り立つとするものだ。
太陽からの距離=0.4+0.3×2のn乗(nは0、1、2‥)
これに基づく計算値は次のようになる。( )は実測値
水星 0.4(0.39)
金星 n=0 0.7(0.72)
地球 n=1 1(1)
火星 n=2 1.6(1.52)
小惑星 n=3 2.8(2.2~3.2)
木星 n=4 5.2(5.2)
土星 n=5 10.0(9.6)
天王星 n=6 19.6(19.2)
ここまでは、ピッタリなのだが、海王星(30.1)と冥王星(39.5)では、ボーデの法則が破綻しているといわれてきた。
しかし、最近、海王星より外側の小惑星が次々と発見されて、それらは冥王星を含むプルーチノ族、そのさらに外側のキュビワノ族として、研究が進んでいる。
そうして、海王星、冥王星を含むプルーチノ族、キュビワノ族を大きな一団ととらえると、それらの平均距離は37.9となって、ボーデの法則のn=7から導かれる38.8とかなり合致してくる。
では今回発見された10番目の惑星は、ボーデの法則があてはまるのだろうか。
ボーデの法則によるn=8は、77.2となる。
この10番目の惑星は楕円軌道で、太陽からの距離は36~97と観測されている。
これをどう見るか。かなりいい線をいっていて、ボーデの法則はあてはまっていると僕は感じるのだが、どうだろうか。
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