今回の台風はバンヤン、命名する意義は?
台風7号が首都圏の帰宅ラッシュ帯を直撃している。
国際的な取り決めによって、台風には名前がついているはずだと思ってみてみたら、この台風はバンヤンという名前で、香港の命名によるのだそうだ。
バンヤンとは木の名前という。
台風の名前は、北西太平洋地域の国・地域でつくる台風委員会が、2000年から各国・地域の持ち回りで命名することになった。
持ち回りといっても、その都度、勝手に決めるのではなく、あらかじめ14の国・地域が10ずつの名前を登録しておいて、全部で140ある名前が順番に割り振られていくのだ。
2000年の台風1号は、カンボジアの命名によるダムレイ(象)という名前だった。
この140の名前はまだ一巡しておらず、今回のバンヤンは130番目の名前だ。
この次に発生する台風8号は、日本が用意したワシという名前になる。ワシとはオレ様の意味ではなく、鳥の鷲だ。
140の名前のリストは、気象庁のサイトに載っているが、これを見ると日本の命名はすべて星座からとっていて、あまり芸がない感じだ。
ほかの国の命名を見ると、中国のロンワン(龍の王)、タイのラマスーン(雷神)、フィリピンのハグピート(鞭打つ)などが迫力がある。
逆に、被害が少なくなるようにという願いからか、可愛らしい名前も少なくない。
韓国の命名によるチャンミー(薔薇)、北朝鮮のトラジー(人知れず咲く美しい花)、カンボジアのコンレイ(伝説の少女の名前)、香港のレンレン(少女の名前)など。
台風に名前をつけるという趣向はいいのだが、実際に台風が刻々と接近している状況で、台風の名前がニュースに登場することはほとんどない。
バンヤンが首都圏を直撃といっても、結局は何のことか分からず、端的に台風といったほうが話が早い。
今年、台風があと10個発生すれば、名簿の名前は一巡する。
防災上、ほとんど意味をなさないのでは、と思えるこの命名、僕たちの知らないところで何かの役にたっているのだろうか。
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