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2005/07/12

リアルタイムで表示する日本の借金残高

このブログのサイドバーに久しぶりに新しいメニューを加えてみた。

日本の「国と地方の借金」が、この瞬間も刻一刻と膨らみ続けて、返済不可能な額に増殖していく様子を、リアルタイムで表示するものだ(左サイドバーの中ほど)。

国家財政が破局に向けて突き進んでいく危機的な状況を、おおよその感じでつかむことが出来るのではないか、と思う。

ここで表示している「国と地方のすべての借金の総額」は、今年6月25日の朝日新聞が報じている「国と地方のあらゆる借金の合計が、初めて1000兆円を突破した」という内容と合致しており、ほぼこの数字が実勢を反映しているとみていい。

僕が不思議でならないのは、さまざまなところで危機的な財政状況が伝えられていながら、なぜ日本の国民はこんなにのんびりしていられるのか、という点だ。

今年1月21日の朝日新聞記事は、この状況を月収52万円の家庭になぞらえて解説している。

この家庭では、家計費に月51万円を出費しているが、すでに組んでいるローン返済のために月20万円が出ていく。

さらに、ふるさとに月17万円ずつ仕送りをしなければならない(国の地方交付税交付金のこと)。

結局、家計は大赤字で、毎月37万円もの新たな借金を重ねていて、気が付いたらローン残高は7090万円にもなっていた。

月収52万円のこの家庭は、どうやったら7000万円ものローンを返済できるだろうか。

僕の考えでは、この家庭は新たなローンを組むことを金融機関から拒まれて、とっくに自己破産していなければおかしい。

返すあてのない借金を続ける方も続ける方だが、このような家庭にお金を貸し続ける金融機関も、事実上の経営破たんといっていい。

この家庭にとって唯一、破局的事態を免れる道があるとすれば、近々に超インフレが発生して、ローン残高がチャラになることを期待するくらいしかない。

超インフレを人為的に起こすための地ならしが、見えないところで着々と進んでいるのかも知れない。

(表の新着情報:「21世紀の歩き方大研究」の21世紀エッセイ「時間の岸辺から」に、「満足感の後の虚無、夢のまた夢という感覚」をアップロード)

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コメント

Rough Toneさん、国家財政の破綻は現代社会の中でも、もっとも深刻な問題なので、生徒たちの理解力や考えるプロセスを見るうえで、格好のテーマなのでしょう。
過大な負担を引き継ぐことになる若い世代は、この問題をどう受け止めているのでしょうか。今の大人世代が責任を持って解決してほしいというのが、大方の意見のような気がします。

投稿: BANYUU | 2005/07/13 10:16

 最近おこなわれた某大手受験出版社の現代社会の模試で、同じような話題が出題されていました。現代社会は、世界史とともに担当している科目なので、参考になります。

投稿: Rough Tone | 2005/07/13 00:04

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