何のポスターかと思ったら、なんと‥
目の玉をむき出した異様な男の顔。ギョッとするポスターが、地下通路に貼ってある。
親と歩いている子どもが「コワーイ!」と声を上げるほどの迫力だ。
近寄って見ると、目は洋服のボタン、口はファスナーで、顔は布切れのようなものを配している。
このポスター、なんと今日から始まった歌舞伎座の八月納涼歌舞伎のポスターである。
僕は、お芝居のことは何も知らないので、歌舞伎のポスターがなぜこんなにサイケでアングラ演劇風なのか、不思議な気がしていた。
今日の朝日新聞夕刊の芸能欄を読んで、ようやく分かった。
この八月納涼歌舞伎の話題は第三部の「法界坊」で、演出家の串田和美と中村勘三郎のコンビによって、これまでシアター・コクーンと平成中村座で上演されたものを、新たな演出によって初めて歌舞伎座で上演するのだという。
この記事を読むと、主人公の法界坊は、女好きで強欲で、平気で残酷な殺人もする破戒僧なのだという。
異様なポスターは、法界坊のイメージを現代風にアレンジしたものなのだろう。
昔は歌舞伎座にも行ったものだが、最近は出不精になってすっかりご無沙汰している。
行けば面白いだろうとは思うが、いまからチケットを取るのも面倒だし、このポスターを見て楽しむこととしよう。
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