小泉自爆解散、これで政治が面白くなってきた
郵政法案の参院否決で衆院解散・総選挙。自民は分裂選挙で政権を失う可能性もでてきた。
小泉首相の公約だった「自民党をぶっ潰す」が本物になるかも知れない。
郵政法案の衆院5票差可決から、今日の参院否決にいたるまでのさまざまな人間模様は、なかなかのドラマだった。
流れが決定的に変わったのは、参院亀井派会長の中曽根弘文議員が、反対を表明した5日の時点だったといえる。
中曽根議員は、中曽根康弘元首相の長男だ。
2年前の総選挙で、中曽根元首相は、小泉首相によって終身比例1位の座を追われ、泣く泣く屈辱の引退を余儀なくされた。
この時、中曽根元首相が「非礼だ」と怒ったことは記憶に新しい。
長男の弘文議員は、この父の屈辱を胸にとどめ続け、参院での首班指名には抗議の欠席をした。
このため小泉首相からは疎まれて、約束されていたとされる参院議長の座も手に入れることなく、扇千景議員に先を超されてしまった。
復讐の機会を虎視眈々と狙っていた弘文議員は、郵政法案への対応をめぐって多くの議員が揺れている決定的な時点で、流れを大きく変える反対表明を行って、父の無念に一矢を報いたといえよう。
今回の解散は、郵政民営化解散といわれているが、自民党にとっては小泉自爆解散といっていい。
総選挙の争点は、郵政民営化はもちろんだが、外交から財政再建、経済、人口減、年金、医療、増税、環境など、山積しているさまざまな問題に渡る。靖国参拝問題も大きな争点だ。
平和憲法を世界に向けて発信し続けていくのか、それとも戦争が出来る普通の国へと憲法を変えるのか。これは底流を貫く最大の争点といっていい。
古い自民党と、コイズミ的自民党とは、選挙でどのように折り合い、敵対していくのか。
政治が面白くなってきた。これは小泉さんの最大の功績といっていいだろう。
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コメント
中曽根弘文さん政治家とは、そんなに軽々しいものなんですか? そうであってほしくないというのが国民の哀しいほどの願いだとおもいますが、?国民は単に郵政民営化イエスかノーかだけの選挙ではないということもなんとなく判ったのだと思います(驚くべきことではないでしょうか)そして小泉さんが”国民の声をききたい”と言ってくれたことに感動したのが今回の選挙だったとおもいます。政治家とは国民(日々の暮らしに専念しなければならない)をリードしていくのが本来の使命です。国民の意向を尊重すると言うのは極めてだいじなことですが、今回の君の行動はそれにあてはまらない愚劣なことだということを判ってほしい。
投稿: 野尻 導彦 | 2005/09/16 22:05
民営化を行ってきた父とは180度異なり、反改革派の中曽根弘文を次の参議院選挙で落選させたいものです。
投稿: 落選させるべき議員リスト | 2005/08/25 10:32