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2005/09/01

大地震で道路が大渋滞となったら、コンビニは使えるか

あれほど国や自治体が力を入れてきた大地震の予知が、現代の科学ではとうてい不可能だ、ということがようやく分かってきたらしい。

今年の防災の日は、地震予知→警戒宣言→住民避難・交通規制といった、これまで何十年も国と自治体が進めてきた防災対策が、なんの意味も持たず、むしろ耐震都市づくりにとって決定的なマイナスだった、という苦い総括からの出直しの感がある。

大地震の予知は出来ない。しかも発生確率は、首都圏も東海・南海・東南海もますます高くなっていて、もはや日本の太平洋側ではいつ巨大地震が起きてもおかしくない状態だ。

東京で平日の昼間に、震度7クラスの地震が発生した場合は、帰宅困難者は首都圏で650万人にのぼるという。

そこで自治体の中には、首都圏に1万3000店の店舗があるコンビニ業界と提携して、帰宅困難者の支援をはかるところも出てきた。

アイデアとしては悪くないが、震度7クラスの地震が発生した場合に、はたしてコンビニがどれほど機能するのか、おおいに疑問に思う。

まず、電気、ガス、水道などのライフラインは、最悪の場合には3日間止まると覚悟しておく必要がある。

電気が止まったコンビニは機能するだろうか。レジが打てない、商品の発注が出来ない、冷蔵庫も冷凍庫も照明も使えない。

コンビニで働くアルバイト従業員たちも、店どころではなく、帰宅の道を急ぐかも知れない。われ先に食料品や水を買おうと殺到する人々を、だれがどうやって統制するのか。

道路は、交通規制に従わずにマイカーなどで首都圏を脱出しようとする人たちで大渋滞となり、緊急車も通ることの出来ない大パニックとなる恐れが強い。

そんな中で、コンビニへの商品の輸送は、条件に恵まれた一部の店舗に限られ、ほとんどのコンビニではたとえ従業員がとどまっていても、商品の入荷は止まってしまうのではないか。

大地震の発生と同時に、すみやかにやらなければならないのは、首都圏の広い範囲に渡って、強い権限に基づいて一般車両の通行を止めて、緊急車両が走れる道路を空けることである。

どういう車両を通すのか、従わない車に対してどのような強制措置が可能か。タクシーは走らせるのかどうか。トラックやダンプカーは、通していいかどうかをどうやって見分けるのか。

通行車両の初期規制に成功するかどうかが、おそらく数十万人単位の人命が救われるかどうかの分かれ目であろう。

道路が大渋滞してにっちもさっちもいかなくなったら、コンビニの活用など絵に描いた餅でしかない。

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コメント

poko_hideさん、ローソンやダイエーの心意気は、さすが民のパワー。道路が渋滞していても、バイクや自転車などで物資は店に届けられるのですね。
ただ、広範囲で停電している中で、コンビニの冷蔵庫・冷凍庫、レジなどは使えるのか、心配になります。
コンビニで自家発電を備えているところは少ないように思うのですが、どうなのでしょう‥。

投稿: BANYUU | 2005/09/01 23:05

震災時での食料配達について。
神戸の震災時には、ローソンへの配達は、
どんな場所でも、全ての商品でありませんが、
していました。これは、当時のダイエー会長の
命令で、車が通れないところはバイクで、
バイクが通れないところは自転車で、
自転車で通れないところは人で運べと
命令をしたそうです。なので、ローソンへは、
水、食料は、翌日には配布されています。
また、ダイエーも翌日には営業しており、
しばらくは、無料で、水、食料を配っていました。
官が、ダメでも、民間は、根性でします。

投稿: poko_hide | 2005/09/01 21:22

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