出来なくなることが多く、ひかり電話導入を断念
せっかくBフレッツで光ファイバーを引いているのだからと、電話もひかり電話にしようと思い立ってNTTに申込み、工事の日も決まっていた。
固定電話に比べて基本料金が月1700円から500円になることが、大きなメリットに感じられたのだ。
しかしその後、NTT東日本のサイトや、ひかり電話を導入した人のサイトなどを読んでいくうちに、ひかり電話にはさまざまな問題やデメリットがあることが分かってきた。
まず、僕の通信環境にとって致命的な問題点は、現在使っているワイヤレス・ブロードバンド・ルーターが使えなくなることだ。
ひかり電話を導入すると、NTTから「ひかり電話対応機器」という一種のルーターのようなものが送られてくる。これを光ファイバーの端末につないで、パソコンと電話器それぞれにつなぐのだ。
この「ひかり電話対応機器」というのがくせもので、NTTのサイトを詳細に読んでいくと、「他の機器との併用はお勧め出来ません」と書かれていて、NTT社製のごく限られた機器以外はつなぐことが出来ないのだ。
それでは、無線LANはどうやってやるのかというと、NTTから無線LANカードを有料でレンタルして、この「ひかり電話対応機器」につなぐことで可能になる。
僕がいま使っているバッファロー社の無線ルーター「エア・ステーション」および無線LANカードは、捨てるも同然になってしまう。
なんとかブリッジでも接続出来ないものかと、電話でNTTの人に尋ねたり、量販店で聞いてみたのだが、「接続すればもしかして作動するかも知れないが、推奨しない接続によって不具合が生じた場合はユーザーの自己責任になってしまう」というのだ。
ひかり電話にすると、時報の117にかけられなくなるというのは、前回書いたが、それだけではない。
100、106(コレクトコール)、108、114など、利用出来なくなるサービスは意外に多い。
0170(伝言ダイヤル)、0180、0190、0570、0910、0990で始まる電話にはすべてかけられない。
まだある。00で始まる事業者識別番号のついた電話番号はすべてダメだ。
これによって、日本テレコムやKDDIなどさまざまな事業者を経由する電話は総崩れになり、それどころか0033~0035のNTTコミュニケーションズ、0036のNTT東日本にすらかけられない。
たとえば、ベネッセ・コーポレーション(旧福武書店)は、問い合わせなどの電話として、0070-800-******というフリーダイヤルを設定しているが、こうしたところにかけることが出来なくなるのだ。
また、海外からのクレクトコールや交換を介してのコールも出来なくなる。
こうして、つらつら見ていくと、ひかり電話はまだ欠陥だらけで、とても実用に耐える状態ではないような気がしてきて、申し込みをキャンセルした。
デメリットの大きさと、月々1200円安くなることを比べれば、当然の選択だったと思っている。
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