客を誤操作に導くICキャッシュカード
銀行で勧められるままにICキャッシュカードを申込み、2カ月もかかって今日、ようやくカードが送られてきた。
早速、使い勝手を試してみようと、いつも使っているATMコーナーに行って画面の「引き出し」を押して、新しいカードをこれまでと同じように左端の方から差し込んでみる。
暗証番号を入力する画面が現れ、ついで金額を入力する画面になる。
「リボルビング」か「一括」かを選ぶ画面になり、何かヘンだなと思ったが、ICキャッシュカードは引き出す時に、そういうことを尋ねてくるのかと思って、「一括」を選ぶ。
これまでのキャッシュカードによる引き出しと同じに、現金が出てくる。
同時に出てきた利用明細には、キャッシングと書いてある。ICキャッシュカードで引き出すことを、キャッシングというのだろうか、と不思議に思う。
こんどは、通帳記入を選んで、いま引き出した分の記帳をしてみる。
が、記帳されない。やや、これはおかしいぞ。
そこでようやく僕は、自分がはからずもキャッシングをしてしまったことに気づいて愕然とする。
ATMに備え付けの電話で、なぜ引き出しのつもりがキャッシングになったのか聞いてみる。
すると、ICキャッシュカードに対応していない機械では、カードの反対側の「キャッシュカードのご利用」と書いてある方向に(右端の方から)差し込まなければならず、これまでのカードのように「ICキャッシュカード・クレジットカードのご利用」と書いてある向きに(左端の方から)差し込むと、自動的にキャッシングになるのだという。
そんなことは、カードに同封されてきた説明書を見ても明示されてなく(どこかに小さな字で書かれているのかも知れないが)、ATMの画面にもそのような注意は表示されない。
いつも使っているATMの機械が、ICキャッシュカードに対応していないというのも驚きだ。
よくよく聞いてみると、10台並んでいる機械のうち、一番右端の1台だけがICキャッシュカード対応なのだという。
確かに、一番右の機械には「ICキャッシュカード対応」と小さく表示されているが、ほかの機械には「「ICキャッシュカードに対応していません」とは一言も書かれていない。
では、間違ってキャッシングしてしまった分を取り消すにはどうしたらいいかと聞くと、それはセゾンカードにお尋ねになって下さい、という。
それからがもう大変。セゾンカードでは、取り消しは出来ないが、即日返済という形でキャッシュカードからその金額を指定口座に振り込めば、利息は今日1日分の49円で済む、というのだ。
ばっかじゃなかろうか。さっき、ICキャッシュカードの使い方を誤って(というよりは誤るようにカードとATMに誘導されて)、それをわずか15分ほど後に返済するのに、もう49円もの利息を払わなければならないとは。
この超低金利の時代に、銀行預金で49円の利息をつけることが、どれほど難儀なことか、ゆうてみい、おんどりゃあ!!
とまあ、地団駄を踏めど、わめけど叫べど、銀行もカード会社も知らぬ顔の半兵衛。
後で、みずほ銀行のカード担当部署に電話して、初めてICキャッシュカードを使う人が、誤ってキャッシングをするように、わざと誘導しているのですか、とイヤミを言ってみた。
電話で応対した責任者だという女性の説明によると、同じような苦情が利用客から殺到しているので、ATMの画面の表示を変えるなど、早急に改善策を検討しているところだという。
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