9年前はまだモノクロ放送があった?
僕は、エクセルで作成した延べ1500曲のクラシック音楽録画データベースの中から、ふっと聴きたくなった曲があると、そのVHSかDVDを棚から取り出して再生する。
昨夜は、バルトーク弦楽四重奏団によるシューマンのピアノ五重奏曲のビデオを取り出して再生してみた。放送されたのは、NHKの教育テレビか衛星第2のどちらかのはずだ。
このビデオを見るのは初めてではないはずなのに、なんと演奏前のインタビューも演奏そのものも、全編モノクロだったのには驚いた。
ビデオのラベルを見ると1997年12月の放映となっていて、この演奏はその年に来日したバルトーク弦楽四重奏団の東京での演奏会を収録したものだ。
いまでも、「思い出の名演奏」というような番組では、1960年代や70年代に来日した演奏家の公演を、モノクロで放送することはたまにある。
しかしこれは、1997年に行なわれた公演の収録番組だ。
9年前にはまだモノクロの番組も当たり前のようにあった、ということだろうか?
僕はてっきり、そのころはすべての番組がカラー化されていたと思っていたのだが、これは錯覚でまだモノクロもあったのかも知れない。
久しぶりでモノクロの番組を見るのも、レトロな雰囲気で悪くはない。
僕の少年時代はもちろんのこと、社会人になってからもしばらくの間は、テレビといえばモノクロのものだった。
カラーテレビが出来てからも、カラー放送は全体の何割かしかなく、「この番組はカラーで放送しています」というテロップがわざわざ流されていた。
モノクロテレビでカラー放送の番組を見ているわれら下々の者が、このテロップが流れるたびに羨望と屈辱で歯ぎしりしたのも、いまとなっては懐かしい。
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