個人情報をめぐる店と客の攻防戦
ポイントがたまるというので、某デパートのカードを出して買い物をしたところ、お釣りを渡されるときに、「○○さま、お待たせいたしました」と大勢の客の前で名前を呼ばれて、驚いたことがある。
何も悪いことをしているわけではないのだが、いきなり名前を呼ばれるとは思ってもみなかったので、恥ずかしい気がした。
このデパートのポイントは率が低い上に、うっかりしているとすぐに消滅してしまうので、以来、ポイントカードは使わないことにしている。
専門店でも、ちょっとした買い物をすると「お客様カード」に住所、氏名など詳細な個人データを書かせるところがある。
断りきれなくて書いたら、こんどは2週間に1回くらいの頻度で、その店の従業員から長い手書きの案内状が郵送されてきて、閉口したことがある。
昨日は、去年暮れにオープンしたというレストランに入ったら、会計をする前にカードとポールペンを渡された。
カードには、住所、氏名、年齢、電話番号、メールアドレス、勤務先など、個人情報をすべて書くようになっている。
たかがレストランなのに、といっては失礼だが、どうしてこんなに詳細な個人情報を求めるのだろうか。
僕は、何も書かずに白紙のままカードとボールペンを返し、この店にはもう来ないことにした。
店側が個人情報をほしがる気持ちは分からないでもないのだが、匿名を保ってひんぱんに利用したいと思っている客には、まったくの逆効果でしかない。
(表の新着情報:「21世紀の歩き方大研究」の21世紀エッセイ「時間の岸辺から」に、「デフレが続いているのに、戦後2番目の景気拡大局面とは」をアップロード)
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