命を奪って居直るシンドラーのリフト
高2の命を一瞬にして奪ったシンドラー社のエレベーター。
シンドラー社は「捜査に影響する可能性がある」として、住民への説明会にも姿を見せていない。
それどころか、全国各地でシンドラー社のエレベーターによるトラブルが起きていることが次々に明らかになっているのに、全体の台数や設置場所について明らかにすることを「個人情報だ」として拒んでいる。
日本のメーカーならば、原因がどうであれ、まずは被害者の遺族や居住者たちの前に、社長をはじめとしてトップが顔を出し、頭を下げるのは当たり前だ。
それが通じないのは、まさにシンドラー社が外資だからなのだ。
よく言われることだが、欧米の人たちは交通事故を起こしても、決して現場でアイム・ソリーという言葉や、これに類する謝罪の言葉は口にしない。
「ごめんなさい」「すみません」と言ってしまったら、自分の非を認めたことになり、それが裁判の場で決定的な有罪の決め手となることを、彼らはよく知っているからだ。
シンドラー社は、住民への説明会に顔を出して頭を下げてしまったら、自社のエレベーターの非を認めてしまうことになると、ガチガチに身構えているかのようだ。
それこそが外資であり、欧米流の徹底した契約社会・訴訟社会では、これくらいでないと生きてゆけないのだ。
シンドラー社は今日、「事実が公表された時点で、シンドラーの名前が大きく報じられることはなくなると確信している。我々の製品及び保守が高い安全基準を満たしていると自負している」というケン・スミス社長のコメントを発表した、と報じられている。
まさに、シンドラー社には製品にも保守にも一切の落ち度はない、と居丈高に開き直り、事故の原因は死亡した高校生の側にあると言わんばかりのニュアンスだ。
命を奪って平然。それがシンドラーのリフトである。
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コメント
エレベーターは、オフィスであろうがマンションであろうが、「公」の乗り物で、その意味では電車やバスと同じ公共交通機関のはずです。
シンドラー社が、設置場所などを個人情報だというのは、詭弁もはなはだしく、そんな理屈をゴタゴタと並べるのなら、エレベーターを作る資格はないと思います。
投稿: BANYUU | 2006/06/09 14:42
個人情報としていますが、個人?って思いますが、
みなさん、思わないのだろうか?
私は、企業や役所でも、個人となるのか疑問です。
これも、「国家としての安全」として、事件扱いし、
設置リストを公表するまでしないと、シンドラーは、
何も提出しないのでしょうか?
ここでも、企業としてのモラルが問われますね。
投稿: poko_hide | 2006/06/09 11:00