今日は芒種、5日後の入梅との差異は
今日は二十四節気の一つ、芒種(ぼうしゅ)だ。
芒種というのは、あまりポピュラーではない二十四節気だが、辞書を引くと、稲・麦など芒(のぎ)をもつ穀物の種をまく時期、とされている。
芒とは何だろうと思って、引いてみると、稲や麦などイネ科植物の花の外側の穎(えい)の先端にある針状の突起とある。
つまりは稲のことを芒といっているのであり、芒種は稲作民族の日本人にとっては、とても大切な節目といえる。
科学的な定義では、春分の太陽の黄径を0度として、芒種は太陽の黄径が75度の日とされていて、それが今日である。
カレンダーを見てみると、5日後の6月11日が入梅とある。
この入梅は二十四節気には入ってなく、節分や彼岸などとともに雑節と呼ばれている。
雑節ではあるが、入梅は太陽の黄径が80度の日と定義されているから、れっきとした太陽の動きに基づいて決められている。
太陽の動きとはもちろん見かけ上のことで、実際には太陽の周りを公転する地球の動きである。
今日の芒種から11日の入梅までの間に、見かけ上の太陽は黄道上を5度移動し、太陽から見た地球の位置は、わずか5度の角度だけ移動する。
この5度という小さな角度の変化が、微妙な季節感の移ろいに繋がる。
暦の上の入梅と前後して、東京地方では今月8日ごろが平年の梅雨入りとなる。
そして、今月21日には芒種の次の二十四節気である夏至を迎える。
夏至は太陽の黄径が90度になる日であり、春分の時から比べると、地球は3カ月かかって太陽の周りを角度にして90度、ちょうど4分の1周する時点にさしかかることになる。
僕たちは、ほかのすべての生き物たちとともに、地球という巨大な箱舟に乗って、太陽の周りを365日かけて猛スピードで一周する宇宙旅行のさなかにいるのだ。
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