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2006/07/31

新しいウィルス対策ソフトが早くもエラーに!?

実に奇奇怪怪である。

昨日、さんざん苦労してようやくインストールした新しいウィルス対策ソフト、ウイルスバスター2006であるが、早くもさまざまな問題が出ている。

全ファイルのウィルスチェックなどはスムーズに出来、受信メールのウィルス自動検索もその都度やっている。

だが昨夜、受信メールの中からウィルスを発見して駆除したというウィンドウが現れたのとほとんど同時に、こんなメールが送られて来た。

ウイルスバスターによるメール検索中に、このメールの添付ファイルからウイルスが見つかりました。このメッセージ (TmWarn.txt) は、メールに添付されていたファイルが、ウイルスバスターによって削除されたことをお伝えするものです。このメールを開いたりプレビューしても問題はありません。

あれれ? ウイルスバスターは、メールに添付されたウィルスを発見すると、すぐにこんなメールで知らせてくれることになっているのだろうか。

そんなことは、説明書のどこにも書いてないし、もしそうだとしても、発見と同時にそれを知らせるメールが届くことが在り得るだろうか?

差出人はteokh@*****.com.sgとなっているが(*****の部分は僕が伏せた)、これは怪しい。このメール自体がウィルス発散メールなのではないか。それにしても、僕が昨日からウィルスバスターを使っていることをなぜ知っている?

このモヤモヤした疑問が解けないうちに、今日の夕方になって、さらに不可思議なことが起こった。

やはり着信メールのウィルスを自動検索中に、突然大きな窓にメッセージが現れた。

「エラーが発生しました。ウイルスバスター2006をインストールし直して下さい」

ええっ? なんで? どうして?

このメッセージとともに、もう一つ、ウィルスを発見して隔離したというメッセージのウィンドウも現れている。

それを見ると、ウィルスが検出された場所はメールの中ではなく、なんとCドライブの中の、プログラムファイルの中の、ウイルスバスター2006のフォルダの中ではないか???

エラーの発生とウィルス発見を知らせるこの2つのメッセージウィンドウは、真か偽か?

どちらも偽のような気もするが、どちらか1つが、あるいは2つとも真だった場合はどうなる?

僕はすっかり動転してしまい、このメッセージを画面ごと印刷しておくべきだった、と後で思ったのだが、この時はともかく、ウイルスバスター2006が正常に作動しているかどうかを確かめることが先決だと思った。

ウイルスバスターを起動させてみると、一見したところは何も異常は起きていない。

しかし、次々と着信してくるメールに対して、これまで必ず出ていた「着信メールを検索しました」というポップアップウィンドウが、まったく出なくなった。

ということは、着信メールのウィルス検索が出来なくなっているのではないだろうか。

ウイルスバスターの電話相談窓口はもう閉まっている。

そこで僕は、エラー発生メッセージが本物か偽物かを問わず、インストールし直す以外にないと結論を出す。

思い当たるのは、昨日、ノートンのウィルス対策ソフトをアンインストールする時に、レジスターの書き換えについて尋ねられて「いいえ」のまま、処理をやめてしまった過程が1つあることだ。

昨日書いた記事へのRyuichiさんからのコメントに、ここでは「はい」を押さないと処理が先へ進まないとあったことを思い浮かべ、もう一度、その部分のプログラムを動かして「はい」を押して、この処理を終える。

その上で、二度手間の作業ではあるが、ウイルスバスター2006のCDを取り出して、また最初からインストールのやり直し。

せっかく昨日やった各種の設定もまた、あらたにやり直す。

これで、「着信メールを検索しました」というポップアップウィンドウは元通りに出るようになった。

昨日の今日でこれだけ振り回されたのだから、まだまだ安心は禁物だ。

それにしても、このウィルス対策ソフト騒動、いつまで続くことやら‥。

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2006/07/30

削除に激しく抵抗するソフトとの死闘

昨日のブログで書いたウィルス対策ソフトの乗り換え問題の続きである。

いろいろ迷ったあげく、ウイルスバスターに乗り換えることに決めて、今日、量販店で買ってきた。

まずは、これまで使っていたノートンのインターネット・セキュリティ2003を、アンインストールしなければならない。

アンインストーラーがあれば簡単なのだが、さすがにそう簡単には削除できないようになっている。

こういう場合のセオリー通りに、コントロールパネルから入って、プログラムの削除のところから、ノートンがらみの4つのプログラムを削除していくことにする。

ところが、これがうまく行かない。

最初の1つは削除できたが、あとの3つは「なんたらかんたらが、見つかりません」とか「これこれしかじかが、ありません」というようなメッセージが出て、削除不可能なのだ。

いろいろトライしているうちに、「致命的なエラーが発生しました!」という身も凍りつくようなメーセージが表れる。

コンパネからの削除は出来ないことが分かり、ノートンのサイトを詳細に見てみると、コンパネから削除できなかった場合の対処法が書かれている。

これがメッチャ難しいのだ。まず削除用の3種類のプログラムをデスクトップにダウンロードして、そのプログラムを一つずつ起動させて、サイトの説明通りの操作をしていかなければならない。

しかしプログラムのダウンロードが、なかなか説明通りに出来ない。ダウンロード出来ても、プログラムが説明通りに展開していかない。

いいところまで進んだと思うと、「レジストリを書き換えますか?」と想定外のことを尋ねてきて、こちらは途方に暮れてしまう。

レジストリの書き換えは、完全に内容を理解出来て自信がある時以外は、極めてキケンだといわれる。

ブルってしまって、「いいえ」を選ぶと、その先は一歩も進まない。

というような次第で、悪戦苦闘すること4時間。

ノートンのソフトは、さまざまなあの手この手を駆使して、削除されることに必死で抵抗しているかのようだ。

ソフトの気持ちも分からないではない。ウィルス対策ソフトは、パソコンという王宮の中枢部を守る近衛師団である。

いかなる理由であれ、近衛師団である自分たちを殲滅させようとする試みに対して激しく抵抗することは、ソフトに組み込まれたDNAであり、アンインストールから身を守るのはソフトの本能なのだ。

映画「2001年宇宙の旅」で、チップを抜かれて息の根を止められることに最後まで抵抗し続けたコンピューターHAL9000を彷彿とさせる。

試行錯誤の結果、ノートン関係のプログラムをすべて完全に削除することは出来なかったが、少なくとも表面的にはプログラムを消すことが出来た(見えなくなっただけかも知れないが)。

そこで、あらためてウイルスバスターのインストールにトライする。

こんどはスムーズに動いていって、完了までたどり着いた。

ウイルスバスターを動かして、とりあえずパソコンの全ファイルのウィルスチェックをやってみた。

正常に作動しているようだ。

これからは、ウイルスバスターがノートンに代わる新しい近衛師団である。

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2006/07/29

一難去ってまた一難、こんどはウィルス対策ソフトが

パソコンの電源が入らなくなった件は、先週の土曜日にサポートセンターを通じて出張修理に来てもらい、電源ユニットを交換してもらって復旧した。

修理費用は、3万6750円。内訳は部品代が1万円、技術料が2万円、出張費が5000円、消費税が1750円だった。

出張費が1万円ほどかかるのかと思っていたが、運送業者に回収・配送してもらった場合に1週間ほどかかることを考えると、5000円で直ちに直る出張修理の方が断然いいと感じる。

技術費が2万円も占めているのは高い気もするが、さまざまなパーツを外側から手順良く分解していって、奥深くにセットされているユニットを交換する様子を見ていると、とても素人に出来る作業ではないので仕方ないか、と思う。

さてこうして、パソコンはようやく復旧したところで、新たな問題が生じてきた。

僕のパソコンに入れているウィルス対策ソフト、ノートン・インターネット・セキュリティが8月26日で使用期限切れになる、という表示がひんぱんに画面に現れるようになった。

ノートンのソフトは、3年前にこのパソコンを買い替えたときに同梱されていた2003年版を、期限が切れるたびに延長キーを購入して使い続けてきたものだ。

それでは今回も延長キーを購入しようかと思い、ノートンの購入ページにアクセスしてみたら、2003年版の延長キー販売は終了しており、2006年版をお買い求め下さい、とある。

2006年版は2003年版とは全く異なるバージョンで、スパイウェアの検出や個人情報の流出防止など、さまざまな新しい機能が加わっているという。

新しいバージョンを買うほかないかと思って、動作環境についての説明を読んでみると、256MB以上のRAMが必要とある。

RAMって何だったっけ? というところから始まって、買った時にもらっているパソコンの仕様書を調べ直してみると、RAMという言葉はないがメインメモリーが256MBとある。

ところがいろいろ調べていくと、これはあくまで仕様上の容量であって、実際のRAMの数値は、デスクトップのマイコンピューターのアイコンを右クリックして、プロパティのところに書いてある数値がそれだという。

右クリックしてプロパティを見てみると、なんとRAMは224MBとなっているではないか。仕様書の数値より32MBも少ないのだ!

さて問題は、224MBのRAMしかない僕のパソコンに、256MB以上のRAMが必要なノートンの2006年版ソフトを入れられるかどうかだ。

ここ数日、ヨドカメやビックなどの量販店に行って、何人もの担当者に話を聞いてみると、動くかも知れないが、動作が遅くなったり不安定になったりする可能性がある、という。

つまりは、日常的に起動させておくウィルス対策ソフトとしては、入れないほうがいい、という結論になる。

ではどうするか。ノートンとほぼ同じ機能を持つインターネット・セキュリティでは、ウイルスバスターとマカフィーが128MB以上のRAMで作動するので、このどちらかに乗り換えるほかないようだ。

両方のパンフレットをもらってきたので、あと1日じっくりと熟慮して、明日中にはどちらに乗り換えるかの結論を出そうと考えている。

デジタル生活は、次から次へと予期しないお金がかかる上に、シロウトにとってはなんと面倒なのだろうか。

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2006/07/21

パソコンが壊れてお手上げ!

昨日朝、いつものようにバソコンの電源を入れようとしたら、全く電源が入らない。

電源コードを抜いて差し込み直すなど、いろいろトライしてみたが、完全に死んだ状態になっている。

今のパソコンに買い替えてから3年と2カ月になるが、このようなトラブルは初めてだ。

買った時の書類や保証書などを捜し出して、どこへ連絡してどうすればいいのかを調べる。

メーカー保証は1年間だが、僕は買った時にポイントを使って3年間の長期保証に入っていた。

ところがその長期保証は今年の5月で切れているのだ。仕方がないので有償の修理を頼むことにする。

通常の修理にすると、運送業者が取りに来てから、修理を終えて配送されてくるまでに1週間はかかるという。

家まで出張修理に来てもらう方法もあり、これだと期間は短縮出来るが、出張費用が上乗せされて1万円ほど高くなる。

結局、1週間もバソコンが使えないのではお手上げなので、出張修理にしてもらう。

出来るだけ早くということで頼んだが、修理に来るのは明日の午後になるということだ。

修理費用の概算は出張代込みで3万7千円と言われた。たかが電源くらいで目玉が飛び出るほど高い。

デジタル生活とはなんとお金がかかるものなのか。老後はおいそれとバソコンを使う生活もままならないようだ。

今日のブログは、ケータイからモブログで書いている。

BANYUU

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2006/07/19

かすかな記憶を頼りに映像を探し出す

ネットというのは、記憶があいまいな事象や、それに関する文章・記述などを探し出すのに、とても便利なものだ。

では、かすかな記憶だけしかない映像、しかもタイトルも製作者も知らない映像を、ネットで探し出すことは可能だろうか。

僕はこのところ、しきりにある映像のことが頭に浮かんで、もう一度見てみたいと思っていたのだが、その映像をいつどこで見たのかすら思い出せない。

それは、こんな映像であった。

車の持ち主と、家の持ち主が喧嘩になり、車の持ち主は相手の家を壊す。家の持ち主は相手の車を壊す。

これが際限なくエスカレートしていって、見ていてスカッとするほどの派手な破壊合戦になり、居合わせた警官もなすすべがなく、ただ呆然と見守るのみ‥。

白黒のサイレント映画のような感じだが、それ以上のことは分からない。

この映画を観たのは去年だったような記憶があり、だとすると見た場所はパリに行った時に訪れたポンピドゥー・センターだった可能性が高い。

これだけで、この映像を特定していくことが出来るだろうか。

まずは、世界最大の動画共有サイトYouTubeで、car,house,battle,policeなどの言葉を入れて見るが、該当するものがない。

YouTubeでは動画のタイトルか出演者、製作者が分らなければお手上げのようなので、僕は方針を転換して、日本の検索サイトで、探している映像のタイトルを突き止めることにする。

ポンピドゥー・センター、車、家、喧嘩、警官などのキーワードを組み合わせてみるが、ひっかかるものはない。

そこで、ポンピドゥー・センターはキーワードとしてはむしろ邪魔かも知れないと思い、車、家、破壊、警官の4つの言葉を入れて、グーグルで検索をかけた。

すると、なんと検索結果の49番目に、まさに僕が探していた映像の記述があった!

Bigbusiness223映画のタイトルはBIG BUSINESS、1929年に製作されたアメリカ映画でハーディー&ローレルのコンビによる18分間の短編コメディー。日本では劇場未公開だが、「極楽珍商売」という名でビデオが出ている、などが分かった。

そこで、再度YouTubeにアクセスして、こんどはBIG BUSINESSとcomedyで検索したところ、10分間に短縮したものがアップロードされていて、僕はしっかりと自分のパソコンにflvファイルをゲットすることが出来た。

YouTubeからブログに貼り付けることも出来るので、ためしにこのBIG BUSINESSを下に貼ってみた。1929年の映画なので、著作権の保護期限は切れており、問題はないと思うのだが、どんなものだろうか。

flash playerなどがインストールされていれば、再生できるはずだ。

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2006/07/13

何十年ぶりに「カラマーゾフの兄弟」を読んで

少年時代から数えてこれまでに3回読んでいるはずのドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」を、何十年ぶりかで今日読み終えた。

最後に読んだのは僕が32歳の時だったから、まだ僕自身が人生や社会の何たるかもよく知らないころだったといっていい。

今回4度目の挑戦は、5月17日から約2カ月近くかかった。

僕はこれまで、この小説のストーリーについては大筋は記憶していたと思っていたのだが、今回読み返してみて、僕がこの小説をほとんど知らないに等しかったということに驚きを禁じえなかった。

驚きというよりは、むしろ衝撃といっていい。

例を挙げれば、僕はこの小説の中で、とりわけ印象に残っているくだりが2つあり、「カラマーゾフ」といえばすぐにその場面を思い浮かべてきた。

1つは、ドミトリーが愛する女性を半ば腕づくで強引に連れ出し、駆け落ちのような形で馬車に乗せて全力で疾走させて行く場面。

もう1つは、ドミトリーが裁かれる法廷で、イワンの前に「悪魔」が現れ、イワンが机をはさんで椅子を振り回すなど錯乱状態になる場面。

ところが、僕にとって何よりもショックだったのは、その2つの場面とも、小説にはなかったことだった!

僕は何十年という歳月の中で、記憶が変形し、元の形から大きく離れてとんでもない思い違いになっていることに気づかないまま、偽りのシーンをありありと記憶してきたのだ。

さらに、過去に読んだ時には、退屈で読み飛ばしていた数多くの挿話、エピソードの一つ一つが、今回は実に新鮮で味わい深く、僕にとってはいずれも初めて読む話ばかりだった。

2人の女性のうち、カテリーナについては傲慢と自尊心の強さ、そして土壇場での決定的な裏切りに対して、読者として激しい憤りを感じた。前に読んだ時は、これほど鼻持ちならない女性とは思わなかった。

一方のグルーシェンカについては、妖婦のようなところがある一方で、後半はしだいに天使あるいは聖母のような純真さが増していって、心洗われる思いがする。

もしも、当初の構想通りにこの小説の第2部が書かれていたならば、アリョーシャはグルーシェンカに本気で恋をして苦悩することになるのではないか、と思ったりする。

今回の読書で初めて気づいた重要ポイントは書ききれないほどあるが、ドミトリーが自分を語るくだりで、シラーの「歓喜に寄す」を引き合いに出していたことにも驚いた。

この小説の中に通奏低音のように流れている熱い思いは、ベートーベンの第九の「歓喜の歌」と共通するものがあるように思う。

本筋とは離れて随所に描かれるスネギリョフ一家の極貧で悲惨な生活ぶりは、ドミトリーが夢の中で見た百姓たちの貧しさと凍えた赤ん坊とともに、「神」が作り出した世界の深刻な現実を突きつける。

それは、イワンが厳しい論理で糾弾していった無垢の子どもたちが受け続けている不条理な受難につながり、現代の僕たちがまさに今突きつけられている問題そのものといっていい。

ドストエフスキーは、この小説の中で、来たるべきロシア革命やそれから何十年後かの社会主義の崩壊すら予感していたのではないか、とさえ思わせられる。

予感性、先見性の卓越さは、この小説が21世紀になってますます現代的な意味と輝きを増してきている理由でもあろう。

小説が書かれたのは、ソ連が人類初の人工衛星を成功させる70年も前だというのに、イワンの前に出現する「悪魔」がスプートニクについて語るくだりがあったのには、改めて舌を巻いた。

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2006/07/08

伊勢丹本店、築80年の歴史建造物維持へ

060708_1535ヨーロッパでは築200年から300年を経ている建物が、いまなお使われているのは珍しくない。

ところが日本は、国土が狭いせいなのか、古い建物を長く使う習慣が根付かないためなのか、築40年か50年そこそこの、まだ十分に使える建物を平気で取り壊して、ピッカピカの高層ビルに建て替えてしまうケースが流行のようになっている。

古きを軽んずるこうした風潮の中で、新宿の老舗デパートである伊勢丹本店は、築80年以上が経過して東京都の歴史建造物に指定されている本店の建物を、今後も建て替えることなく、耐震改修などの補強によって使い続けていく方針を打ち出した。

伊勢丹本店の伝統と風格を感じさせる本館東半分は、大正15年に建てられた「ほてい屋」ビルをそのまま使っており、現在の売り場はこれを西側に増築し、さらに新館とつなげている。

新宿の東口は、新宿高野、紀伊国屋書店、中村屋など、新宿の文化と街づくりを牽引してきた老舗が多いが、中でも伊勢丹本店の存在感は格別の重みを持っている。

近くに日本一の歓楽街歌舞伎町やゴールデン街があっても、新宿東口かいわいが落ち着きと安らぎを保っているのは、この伊勢丹本店が軽薄な建て替えをしてこなかったことが大きく寄与しているように感じられる。

新宿のデパートでは、11年前に南口に進出したタカシマヤを別にすると、西口の小田急と京王が築40年となっている。

このうち、京王はまだ具体的な計画ではないが、10年先を見越して全面立替の方向といわれている。

デパートではないが、東口ではすでに東映などの跡地が14階建ての新ビル建築中で、松竹会館も新ビル立替のために先日閉館となった。

伊勢丹本店が築80年以上の建物を使い続けることにしたのは、この建物が持つブランドイメージを壊したくないという配慮が大きいとみられている。

さらに、本店と通りをはさんで隣接する伊勢丹会館やその向かいの立体駐車場などを含めて、建て替えなくても売り場を拡大出来る余裕を持っていることも強みのようだ。

いずれにしても、大正時代の建物をこれからも使い続けるという伊勢丹の姿勢は、多くの人たちの支持と共感を得られるに違いないと僕は思っている。

日本は急激な人口減が少なくとも今後100年は続くとみられる中、築年数が長くなりつつあるほかのビルも、取り壊さずに耐震改修などで使い続ける道をもっと探っていくべきであろう。

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2006/07/03

ネットを揺るがす衝撃のモンスター「スプー」

060702113一つの怪物が日本列島を徘徊している‥‥スプーという怪物が。

ネットの話題としてはすでに旧聞に近いようなのだが、僕がスプーなる存在を知ったのはごく最近のことだった。

このスプーは、今年の4月28日、突如として日本に出現した。しかも、当事者たちのだれもが、これが怪物になることは夢にも考えていなかったのだ。

それが起きたのは、この日放送されたNHKの「おかあさんといっしょ」の番組の中だった。

はからずも、怪物を生み出してしまったのは、うたのおねえさんの、はいだしょうこさんだ。

「スプーのえかきうた」の歌に合わせて、ほとんど即興で番組のキャラクターのスプーを描いたところ、スプーとは似ても似つかぬ異形の怪物が出来上がったのだ。

この時の映像は、現在最もパワフルな動画公開サイトとして人気爆発のYouTubeに投稿されて、多くの人々に衝撃を呼び起こした。

それは全く新しい魅力あふれるキャラクターとしての怪物スプーであり、その強烈なインパクトと無限の可能性は、たちまち日本中に熱い旋風となって広がっていった。

右上のイラストは、スプーの原型をそこなわないようにして、僕が画像ソフトを使って描き上げたスプーのイメージである。

YouTubeには、怪物スプーをテーマに個人が作成したさまざまなアニメやゲーム映像が続々と投稿されていった。

2ちゃんねるやSNSのコミュニティではスプーの話題で溢れかえり、はいだしょうこお姉さんには「画伯」の称号も付けられた。

日経BPのデジタルARENAでは、「うたのおねえさんのアートがネットに与えた衝撃!!」という特集を組んで、この現象を詳細に分析している。

すでに非公式に、怪物スプーのキャラクターグッズもファンの間で作られ、JリーグサポーターのTシャツの絵柄にも登場した。

ヤフオクには、このスプーのフィギュアが登場。入札履歴を見ると、なんと5億円以上の値段がついたところで終わっているが、実際に落札されたのではなく、話題づくりのパフォーマンスだったと見られている。

さらに、しょうこ画伯のスプーの絵が、ニューヨークのメトロポリタン美術館に収蔵されるというブログ記事まで現れた。この内容の真偽を詮索するのは、もはや野暮でしかない。

スプー人気爆発の原動力となったYouTubeには、NHKから削除要請が出されたということでさらに話題になり、現在までに何度か削除されたらしいが、後から後から別なユーザーによって同じ映像が掲載されて、いたちごっこになっている。このあたりのいきさつは、ITmedia Newsがくわしい。

国民的人気となっているスプーは、いったいどこが使用権を獲得するのだろうか。しょうこ画伯に著作権があるのか、NHKが使用権を持つのか。

いずれにしても、このキャラクターを生かして、アニメやゲーム、コミック本を作り、さまざまなキャラクターグッズを作れば大ブレイク間違いなしであろう。

このスプーは、NHKの番組の中で偶然に作られたキャラクターが、YouTubeという旬の動画共有サイトを媒介して、ブログやSNSのコミュニティの中で、前代未聞のモンスターとして大化けしていったという経過を見ると、まさにWeb2.0の申し子といっていいだろう。

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