富士山に沈む夕日
元旦からの1週間は、時間の経過が極端にゆっくりしていて、なかなか1日が過ぎていかない。
しかし、松が取れて以降は、急速に時の流れる速さが元通りになって、恐ろしい勢いで過ぎていく。
1月はまだ何日かあると思っていたのに、気がつけばもう2月だ。
2月は逃げるといわれるように、とりわけ逃げ足が速い。
いまごろは、1年のうちで最も寒い季節のはずだが、このところの暖冬で3月の空だ。
ふと外を見ると、富士山の山ろくに夕日が沈むところだ(写真)。
会社を辞めてから今日でちょうど10年経った。
10年前は、ウィンドウズ95がようやく普及してきたころで、インターネットもウェブサイトもまだ珍しいころだった。
97年2月1日。
僕は、学生時代以来、何十年ぶりかでようやく手にすることができた「会社に行かなくてもいい自由な毎日」の1日目を踏み出したところだった。
そして、買ってまだ2カ月も経っていないパソコンの前で、ホームページ作りへの試行錯誤を繰り返していた。
振り返ってみれば、当時はケータイという言葉もなく、僕は携帯電話すら持っていなかった。
もちろんブログもSNSも存在しなかった。グーグルはあったのかも知れないが、僕は使ったことがなかった。
やっとのことで、今は表のサイトとなっているホームページを立ち上げたのが、2月4日の立春だった。
当時のタイトルは、「2001年の迎え方大研究」。
あれから10年。ネット環境は大きく変わり、ドッグイヤーからマウスイヤーへ。この10年の世界の様変わりは、それまでの50年にも匹敵するほどであろう。
僕の表のサイトは、ほぼ役目を終えたといっていい。終了するのは惜しいが、かといって積極的に更新を続けていく状況でもない。
富士山のふもとに、沈もうとしている夕日のようなものかも知れない、という気がする。
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