ロシアより愛をこめて送る05
ペテルブルク郊外遠征の午後は、ペテルゴーフのピョートル大帝夏の宮殿へ。
ピョートル大帝の見果てぬ夢と野望によって生まれた夏の宮殿で、パリのベルサイユ宮殿をモデルにしているといわれる。
ここのハイライトは、宮殿の内部よりも、宮殿前のテラス式階段を利用して造られている大小さまざまな噴水群だ。
ピョートル大帝自らが設計に関わり、陣頭指揮にあたって完成させた噴水群は、動力ポンプによる水の汲み上げを一切行うことなしに、20キロも離れた水源から宮殿の上の庭園まで水を引き、高低差による水自身の重さだけで、高さ20メートルにもなる噴水を作り出している。
電力もない18世紀の初頭に、これだけのものを造り上げた智恵と技術には、ただただ驚嘆してしまう。
アナログで、自然のエネルギーだけを利用した究極の省エネ。エネルギーをジャブジャブ使って止まない現代人には、学ぶところが多い噴水ではないだろうか。
BANYUU
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