ロシアより愛をこめて送る17
モスクワの地下鉄は怖い、とよく言われるが、何ごともチャレンジして見なければ、いつまで経ってもお上りさんのままだ。ということで、度胸と勇気を持って、地下鉄に挑戦する。
まずもって切符を買う。モスクワ中心部の大きな駅でも自動販売機がないのは、さすがに今なお労働者の国だなあ、と感心する。
そこで窓口のおばちゃんから買うことになるのだが、どこの窓口のおばちゃんも、ガイドブックに書いてある通りに、一様に無愛想で不機嫌そうな顔をしている。
薄暗い地下の狭い場所に閉じこもって、一日中切符を売っていれば、愛想良くも機嫌良くもしていられないよね、おばちゃん。
切符売り場のおばちゃんはやはり、こうでなくちゃ。その無愛想さと不機嫌そうな表情が、いかにもロシアらしくてグッとくる。
地下鉄のエスカレーターは、日本の地下鉄の10倍から20倍もあろうかと思うほどの長さで、その高低差は20階建てから40階建てくらいのビルに相当するような実感を受ける。
これくらい深いところを通っているのを目の当たりにすると、核戦争が勃発した場合にシェルターになるように造られている、と冷戦時代に西側から言われていたのも、まあ納得出来ないこともない。
昼間の駅構内は、それほど物騒な感じはなく、行先や乗り換えの案内表示も、ロシア語が少し読めれば大丈夫だ。今日は乗り方に慣れるため、短い区間を4回くらい乗ってみた。
「地球の歩き方」の2007年版には、モスクワの地下鉄の1回券は15ルーブルと書いてあるが、17ルーブルになっている。
ロシアも市場経済の発展とともに、物価が上がっているのだろうか。
地下鉄のホームはどこも、美術館のようなゴージャスな造りだが、写真撮影は禁止のようなので、無理はしないでエスカレーターの写真にとどめておいた。
BANYUU
| 固定リンク
コメント