ロシアより愛をこめて送る18
モスクワには、さまざまな繁華街があって、それぞれに固有の雰囲気と個性がある。中でも、終日歩行者天国となっているアルバート通りは、幅がほどよい感じでもっとも歩きやすい(写真)。
かつては貴族の家が立ち並んでいた通りで、ソ連が崩壊する前のペレストロイカの時代には、ここで盛んに演説が繰り広げられて、情報発信の基地となった。
その通りは今、さまざまなレストランやカフェ、ブティックなどが並んでいて、ストリート・ミュージシャンが音楽を奏で、西欧の目抜き通りとはまたひと味違った、落ち着きのある華やかさに満ちている。
通りの中央には、さまざまな土産物を売る店が出ている。鎚と鎌の旧国旗などソ連時代のグッズが結構な人気を呼んでいるのには、びっくりする。
この通りをのんびりと散策していると、時間を忘れてしまう。手頃な値段で充実したロシア料理を食べられる店もたくさんある。
散策している日本人にはほとんど出合わない。ていうか、そもそも東洋人の姿からしてあまり見掛けない。時たま、韓国人らしいグループとすれ違うくらいのものだ。
僕が歩いていると、お土産売りのロシア人店員から、よくニーハオと声をかけられて困ってしまう。
僕は、ズドラーストゥヴィチェ、と返しているのだが、相手は僕のことをどこの国の者だと思っているだろうか。
BANYUU
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