フィレンツェからのモブログ24
フィレンツェへの一人旅は、これでひとまず幕を閉じる。
さまざまな美術館や教会などを訪れて、ルネッサンスを代表する名作・大作の数々を堪能することが出来た旅だった。
フィレンツェから興ったルネッサンスとは、何だったのか。あまりにも多彩で多様で、僕には理解出来たのかどうか分からない。
あえて言うならば、その多彩さと多様さこそが、ルネッサンスの本質であり、爆発的なパワーの源なのではないか、とも思う。
旅の終わりの写真は、僕が最も印象に残ったミケランジェロ後年の作品、ドゥオーモ付属美術館の「ピエタ」を掲載しておきたい。
ここには「神」は描かれているだろうか。無惨に首を曲げたキリストには、もう奇跡を起こす力もない。キリストの後ろの頭巾を被った老いた人物は、これがマリアなのだろうか。
ミケランジェロが失敗作として、途中で制作を放棄したというこの作品こそ、人間だれもが逃れられない老いと死、苦痛と悲嘆が、あますところなく表現されているように感じる。
フィレンツェからのモブログは、この24回をもってひとまず終わります。
今回のモブログは、123グラムのケータイ1本だけで、写真撮影、画像処理、文章作成、送信、掲載確認のすべてを行いました。使用した機種はソフトバンク・モバイルの920SHです。
最後に、僕の拙いイタリア語を懸命に理解しようと努め、いろいろと親切にしてくれたフィレンツェ、シエナ、ピサ、アレッツオのみなさんに深く感謝いたします。
再びこの地を訪れる日まで。
アリヴェデルチ!
BANYUU
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