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2008/08/20

プリンターの寿命が尽き、5年ぶり買い替え

0808201一昨日、ネットの画面をプリントしようとしたら、一向に印刷が始まらない。ネットだけでなく、ワードやメモ帳の文書も印刷できないことがわかった。

USBケーブルを接続し直したり、コントロールパネルからプリンターのプロパティを見たりしたが、原因が分からない。

最初にプリンターを接続した時と同じプロセスで、付属のCDからドライバーをインストールし直してみたが、ドライバーは正常にインストールされているのに動かない。

パソコン側からプリンターの設定を見ようとすると、接続エラーと出る。

ということは、これはプリンターの寿命が尽きた、ということか(写真上)。

購入した日付けを見たら、なんと5年前になっている。これを買い換えたのは、ついこの間のような気がしていたのだが、もう5年も経過していたことを知って愕然とする。

0808202仕方がないので、量販店へ行って、新しいプリンターを買ってきた(写真下)。あらかじめ、価格コムで人気機種やおおまかな価格を調べて、機種を決めておいたので、選ぶのに迷うことはなかった。

これまで、白いプリンターばかり2代続けて使ってきたが、こんどは黒いプリンターだ。そもそもが黒しかない機種というのだが、いまは黒が流行る時代なのだろうか。

困った点は、同じメーカーの同じシリーズの製品なのに、これまで使っていたインクカートリッジが使えないことだ。寿命が尽きるとも知らずに、僕は5000円以上もする6色のインクセットを、2セットも予備として買い置いていたのに、すべてパーになってしまった。

インクカートリッジって、どうしてこんなに高いのだろうか。

今回買った新しいプリンターは、ポイント20%を考慮に入れると、実質1万1000円ほどだった。

プリンターには、もちろん新しい6色のインクカートリッジが付いているが、インクカートリッジだけを別に買うと5000円以上もするのだ。

てことは、新品のプリンターの価格の半分は、インクカートリッジの代金だということ? プリンター本体だけだと、わずか5000円そこそこってこと??

そうか、分かったぞ。プリンターメーカーというのは、プリンターの価格をギリギリまで削って激安で販売している代わりに、そのあと寿命がくるまでの約5年間に渡って、高価なインクカートリッジをユーザーに買わせ続け、それによってガッポリと儲けを確保しているに違いない。

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2008/08/07

宮崎駿監督作品『崖の上のポニョ』を観てきた

080807宮崎駿監督作品の『崖の上のポニョ』を観てきた。(以下、部分的なネタバレあり。これから観ようとしている方は、ご注意を)

CGを使わず、すべて手作りの原画にこだわった映像は、どこか懐かしく、そして新鮮に感じられる。

ストーリーの原型は、アンデルセンの「人魚姫」にあることは宮崎監督自身が述べていることだが、この映画は魚の女の子が人間の男の子を好きになってしまうという童話の粋をはるかに超えて、すさまじい映像美とダイナミズムによって、観る者を圧倒する。

この映画の評については、さまざまなところでたっぷりと書かれているので、それらと重なる感想は省くとして、僕が心にとまった点をいくつか書いておきたい。

まず、強烈な印象を受けるのは、ポニョの父であり、かつては人間だったというマッドサイエンティストのような、あるいは魔法使いのような、海の中に住む男(パンフレットによるとフジモトという名前)の存在だ。

この男は、海の持つはかり知りない生命の力に魅せられ、すべての生命が海に由来することを深く理解しているが故に、生態系のバランスを崩した人間という存在を憎み、みずから人間であることをやめて海の生き物たちとともに生きる異界の道を選んだのだろう、と僕は推測する。

彼は、海の生き物たちすべての母であるグランマンマーレに愛情を持ち続けていて、二人の間にはポニョやその妹たちがうまれた。

フジモトとグランマンマーレの恋のいきさつや交わりについては、映画では何も触れられていないが、僕の空想と妄想の中では、ここはとても大切なくだりのように思える。

この二人を父母としてうまれたポニョとは、どういう存在なのだろうか。

ポニョの本質を解くカギとなるのは、フジモトのセリフにある「カンブリア紀にも匹敵する生命の爆発‥」ということばであり、グランマンマーレのセリフにある「デボン紀の海」ということばだろう。

これは5億4000万年前から4億年前、海の中で生物が爆発的な進化を始め、やがてその中から初めて陸に上がる生き物たちが登場してくる時期だ。

僕が作成した「地球カレンダー」でいえば、11月18日ごろから11月29日ごろにかけての、進化の最大のドラマの時期にあたる。

大胆な解釈をためらわずに言うならば、ポニョとは、海の中で進化した生物が現在の人間になるまでの、5億年の生命の歴史の凝縮であり具現化であり、5億年の進化を一身に背負ったシンボル的な存在といえる。

ポニョが人間になる時に、魚からいったん両生類を思わせる手足が生えて、それがまたたくまに人間の手足になる様子は、まさしく進化のプロセスの早送りなのである。

フジモトが、人間に絶望して人間として生きる道をやめたのと逆に、何も知らない無垢そのもののポニョは、魔法を使う能力を捨ててでも人間になる道を選ぶ。

父の反対を押し切り、父とは正反対の選択をしたポニョのいじらしさ、健気さが、観る者の心に突き刺さる。

それは、ごくわずかではあるが、人間にもまだ希望を託せる可能性が残っている、という宮崎監督のメーッセージなのだろう、と僕は受けとめたい。

ラスト近くでの海の波乱によって、街が海底に沈むシーンは、温暖化による海面上昇を暗示したものとも受け取れるが、そこまで深読みしなくても、水没した街の様子は幻想的な宮崎ワールドとして楽しめる。

デイケアサービスセンター「ひまわりの家」のお年寄りたちが、水没した街の中で、車椅子なしで元気に語り合っている様子は、一瞬、水没によってあの世に行った姿なのかとも錯覚した。

そのような悲劇的な展開にはならず、お年寄りたちはみな車椅子なしで元の「ひまわりの家」に戻ることが出来て、これはグランマンマーレの持つ生命力によって若返りのパワーをもらったのかも知れない、と思う。

話は飛ぶが、ポニョと仲良くなる男の子が、自分の母親を、おかあさんとかママとか呼ばずに、リサと名前で呼んでいるのも、なかなか興味深い。父親が仕事で不在がちの中、この母子関係には友達関係に通じるようなものが生じていたのだろうか。

最後にもう一つ、物語の要所要所に出現する、クレーターがデフォルメされた大きな月が印象的だ。

海と月、そして女性。これはすべて、生命の源であり、人間を含めてすべての生きとし生くるものを生み出す母である。

この映画は、ポニョと男の子の可愛い愛の流れを軸に展開しつつも、、より本質的には、沸き出ずる生命の源泉についての物語であり、すべてのものの「母」についての物語なのだと思う。

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2008/08/06

ドストエフスキーの『未成年』を読み終える

080806b_2新潮文庫から先月刊行されたばかりのドストエフスキーの『未成年』を、半月ほどかけて読み終えた。

この『未成年』は、かつて新潮世界文学や新潮社のドストエフスキー全集に収録されていたものの、長い間絶版の状態が続いていて入手が難しく、復刻刊行を望む声が高かったものだ。

今回の新潮文庫版『未成年』は、文字の拡大を売り物にしている『カラマーゾフの兄弟』など一連の新潮文庫ものよりはいくぶん文字が小さいが、それでも世界文学版や全集版よりは大きな文字ではるかに読みやすい。

訳者は工藤精一郎氏で、僕がこの本を読んでいる途中の先月31日、工藤氏が86歳で死去したという訃報をニュースで知って驚いた。

『未成年』は、ドストの5大作品の一つとされているが、執筆時期からすると、『罪と罰』『白痴』『悪霊』と、『カラマーゾフの兄弟』の間に書かれている。

いつもドストの作品を読む時と同様に、僕は今回も、登場人物が最初に出てきたページ・ノンブルと人物名を、鉛筆でノートにメモ書きしながら読んでいったが、名前が出てきた人物は80人を超えた。

この小説は、5大作品の中では最も難解とされていて、たしかに人物関係やそれぞれの愛憎関係が複雑でつかみづらい。

しかし、未成年の「私」、ドルゴルーキーが語る一人称で書かれた告白という小説の形式が、かえって主人公の青臭い生意気さや気負い、不見識、錯覚や勘違いとあいまって、小説に異様な生々しさとリアリティ、テンポのダイナミックな緩急を与えていて、最後の最後まで目が離せない迫力ある展開となっている。

ロシアと西欧、信仰と無神論、父と息子、女をめぐる愛憎と女たちの生き様、人間にとっての金銭の大きさ、等々、ドストエフスキーワールドの真髄をたっぷりと楽しむことが出来た。

また、これらの人間ドラマや挿話の数々は、やがて『カラマーゾフの兄弟』へと結実していく予兆の響きがあり、その前哨を感じながら読むのも面白い。

僕がドストの作品に再挑戦し始めたのは、ここ4、5年のことだ。

この間に読んだのは、『白痴』『悪霊』『カラマーゾフの兄弟』(4回目)『賭博者』『分身』『死の家の記録』『虐げられた人びと』『罪と罰』(2回目)、など。

『カラマーゾフ』と『罪と罰』以外は、僕が初めて読む作品ばかりだった。

それ以外でまだ読んでないのは、『貧しき人びと』『地下室の手記』『永遠の夫』などで、これらはおいおい読んでいきたい。

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