« 2009年9月 | トップページ | 2009年11月 »

2009/10/30

今宵十三夜の月は、欠けたるが美なり

0910301今宵は旧暦九月十三日にて、十三夜なり。

十五夜と云ふ響きの、完全、完成、達成など無欠なるを表はさんに、十三夜と云ふは達せざる様、完成に至らざる様にて、しのにあはれなる響きあり。

いにしへより、十五夜に月見したりぬれば、十三夜にもしかと月見すべきものと伝はれり。

十五夜にのみ月見するは片月見とて、うとまるることなりとぞ。

余はこれまで十三夜なんど意識せしこともなかりしかど、今宵は夕方から空を眺め居りき。

十三夜の月は、夕刻四時ころにははや東の空高く上りて、夕陽の西に輝けるに競ふがごとし。

陽が沈みてのち、とうとう暗くなりゆく空に、十三夜の月のさやかに欠けて満ち足らざるこそ、ひたぶるにいみじきことなれとぞ、うちおぼゆる。

西欧にては、月は不吉なりとて月見の習慣乏しと聞こゆ。

十五夜の月を愛でるは中国から伝はりけるが、十三夜は日本のみの風習なるらし。

不完全の中にこそ美を感じるは、まこと日本人ならではの感性なるらめ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/10/21

無線鼠のポインター凍結、そを爪楊枝にて脱出せり

0910211無線鼠とは、ワイヤレスマウスのことなり。

余のパソコンの無線鼠、一週間ほど前より動作いと悪しくなりにけるが、けふはディスプレイのマウスポインター、フリーズしたまま、え動かざりき。

ここ数日、かやうなる現象頻繁に生じたれども、無線鼠の裏蓋開けて、ボールを入れ直せば、たいがい回復しけるものを、けふはいかように操るもかひなく、回復すること能はず。

パソコンの電源をあまたたび入れ直して見つるも、ポインター、画面のひとつところにとどまりて微動だにせざりき。

ポインター動かざりしかば、ネットにつなぐことも不可なりけり。

余はつひにお手上げとなりて、メーカーのサポートセンターに電話してヘルプを求めたり。

症状を説明するに、センターの担当者、「先の尖りたる物、汝のもとに在らば用意し給へ」と云ふ。

余が、「ポールペンにても可なりや」と問ふに、「否なり。通電せざるものの、例へば爪楊枝など良からむ」と答ふ。

台所にて爪楊枝を探し出して、担当者の電話に指示さるるまま、パソコンに向かひたり。

まずは、ディスプレイ裏側の、Channelと書かれたるちさき穴に爪楊枝差し込み、五秒以上そのまま押せり。

ついで、無線鼠を裏返し、同じやふにChannelと書かれたる穴に爪楊枝差し込み、十秒以上押し続けたり。

担当者、「いかにや。ポインター動かずや」と問ひて、余が鼠動かせば、あな不思議なるかな、ポインター、嘘のやふにかろく動きまわれり。

これにて、無線鼠の悪しき具合直りて、正常に戻るを得たり。

デジタルの窮状を救ひしツールの、超アナログなる一本の爪楊枝たりしは、いみじうおかしきことならむや。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/10/11

新宿に身の丈三メートルの白き怪人現はる

091011

けふは新宿芸術天国とて、新宿通ホコテンにてヘブンアーティストたちのフォーマンス繰り広げられけり。

なかんづく人気集めたりけるは、身の丈三メートルもあるらむ白づくめの怪人なりき。

この格好にて歩むだに難からむと思はるるに、恐るべき大股にて駆け出すこそ、驚愕の様なりけれ。

怪人駆け出すを見物客ら、いみじう喜びて、ケータイのカメラかざしてともに駆けつつ、大きなる歓声上げぬ。

いかなる原理にて、かやふなる長身にてバランス保つこと能ふや。

竹馬のやふなるもの足につながるらむと推測つくなるが、軽々と駆け出す動き見なば、脚の固定いかでか難かるべき。

こはウォーキング・アウトと云ふパフォーマンスにして、不思議の怪人はSlayersと云ふ名なるとぞ。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2009/10/09

ゴミ収集車の内部にて発火、炎上せる騒動あり

0910091_2

けふ昼過ぎ、税務署通りを通りかかりしに、消防車あまた赤きランプを点滅させ、消防官や警官たちのせはしげに叫び駆け回れるに遭遇せり。

何事なるらむとて見れば、騒ぎの渦中にあるは新宿区のゴミ収集車なり。

消防官ら、収集車の上に登りて、天井からホースを差し込み、ゴミを詰めし内部に化学消化剤のやふなものをひたぶるに放水し続けおり(写真)。

収集車の底部からは、化学消化剤の泡のやふな白きもの路上にしたたり流れ出でて、あたり一帯はマシュマロを溶かしたるが如き観なりき。

真向かいのスーパーの店員いはく、収集したるゴミのたちまちに発火、炎上し、収集車からしげく煙立ち上りたり。

同じ場所にて、さきにも収集車の内部、発火炎上せしことありけるとぞ。

スプレー缶なんどは使い切らぬをゴミとして出さば、後に処理場にて焼却炉に入れんとすに爆発し、作業員火傷を負ふ危険ありとぞ聞く。

しかるに、収集車に入れたる矢先に発火、炎上したるゴミとは、いかなるゴミならんや。

こはまこと、ゴミを出す住民の良識問はるる騒動なりけり。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/10/06

家の近くに新たなるスーパー開店せり

091006余が家の至近距離にて、けふ新たなるスーパー「オリンピック」北新宿店オープンせり。

この土地には、三年前まで東京黒潮市場なる食品マーケットありけるが、一キロほど離れた地に移転しけり。その後、三月ほどにて廃業しけるとぞ聞こえし。

黒潮市場退きし跡地には、六階建てなるマンション建つべう計画ありとて、ひとたびは近隣一帯に図面まで配布せられけるを、なにゆえにやあらん、白紙となりぬ。

その後、跡地は駐車場となりけるが、今年五月初めに、スーパー建てなむとて地鎮祭執り行ひて、ひたぶるに工事続けられたり。

けふは、客らの黒潮市場なき後せんかたなしに近隣のスーパーに散らばりおりしが、待ちかねたるやふにどっと押しかけたり。

オープン初日なれば、余も偵察を兼ねて二度も訪れ見つ。

食品の品揃えすこぶる良し。値段も高からず買ひ求め易し。

こがスーパーこそ、直下型地震なんど大災害あらむ折には、たのもしき命綱なるべけれと、余はいまから大いに当てにし居るなり。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/10/03

雲居よりこぼるる仲秋の名月

091003moonけふは旧暦八月十五日にして、こよひは仲秋の名月なれば、いくたびも空を見あぐれど、雲厚くして月はえ見へざりき。

あきらめかけ居りしに、夜半近うなりて雲居よりはつかに月影のこぼるる時ありき(写真)。

月みれば ちぢに物こそかなしけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど(大江千里)
月やあらぬ 春や昔の春ならぬ 我が身一つは もとの身にして(在原業平)

前者は、直線的に心に響く歌なり。「わが身ひとつの 秋にはあらねど」に思ひのたけ切々と込められたり。

後者の方は、はるかに複雑なる構造せり。

月も春も変はりけるやふに覚ゆ、と詠嘆的に歌ひしと見へて、まこと変はりたりけるは、「我が身」の方なり。

さるを、我が身のこと「もとの身にして」と、あへて逆の表現にて云ひ切りける切なさこそ、この歌の時代を超へて親しまるる所以ならめ。

--------------------

その昔、コペンハーゲンに出かけし男ありけり。

リオ見れば 知事は物こそかなしけれ わが身ひとつの 責にはあらねど(詠み人知らず)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年9月 | トップページ | 2009年11月 »