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2009/10/21

無線鼠のポインター凍結、そを爪楊枝にて脱出せり

0910211無線鼠とは、ワイヤレスマウスのことなり。

余のパソコンの無線鼠、一週間ほど前より動作いと悪しくなりにけるが、けふはディスプレイのマウスポインター、フリーズしたまま、え動かざりき。

ここ数日、かやうなる現象頻繁に生じたれども、無線鼠の裏蓋開けて、ボールを入れ直せば、たいがい回復しけるものを、けふはいかように操るもかひなく、回復すること能はず。

パソコンの電源をあまたたび入れ直して見つるも、ポインター、画面のひとつところにとどまりて微動だにせざりき。

ポインター動かざりしかば、ネットにつなぐことも不可なりけり。

余はつひにお手上げとなりて、メーカーのサポートセンターに電話してヘルプを求めたり。

症状を説明するに、センターの担当者、「先の尖りたる物、汝のもとに在らば用意し給へ」と云ふ。

余が、「ポールペンにても可なりや」と問ふに、「否なり。通電せざるものの、例へば爪楊枝など良からむ」と答ふ。

台所にて爪楊枝を探し出して、担当者の電話に指示さるるまま、パソコンに向かひたり。

まずは、ディスプレイ裏側の、Channelと書かれたるちさき穴に爪楊枝差し込み、五秒以上そのまま押せり。

ついで、無線鼠を裏返し、同じやふにChannelと書かれたる穴に爪楊枝差し込み、十秒以上押し続けたり。

担当者、「いかにや。ポインター動かずや」と問ひて、余が鼠動かせば、あな不思議なるかな、ポインター、嘘のやふにかろく動きまわれり。

これにて、無線鼠の悪しき具合直りて、正常に戻るを得たり。

デジタルの窮状を救ひしツールの、超アナログなる一本の爪楊枝たりしは、いみじうおかしきことならむや。

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