初進出の三菱迎へ撃つ住友、新宿冬の陣
新宿の西の端、青梅街道の北側にては目下、壮絶なる再開発合戦の真盛りなり。
広大なる空間の、旧き木造アパート群などを取り壊したる跡地にては、ちさき道路を挟みて西に三菱地所の軍勢(写真左半分)、東に住友不動産の軍勢(写真右半分)が、ともに一歩も譲らぬ形勢にて、それぞれに超高層ビルの建設目指して邁進せり。
写真は、こを青梅街道の南側から望みて撮りたる図なるが、あたかも、双方の軍勢の長槍を構へて向き合ふがごとき形にぞなりたる。
こなた三菱の軍勢は、高さ166メートルの35階建てを、片や住友の軍勢は高さ198メートルの40階建てを、それぞれメーンに据えて、住宅棟なんどと併せて新たなタウンの創出を目指すなるとぞ。
両軍ともに、着工せしは去年の11月1日と、号砲は同時に鳴れり。
はじめのうち、リードせるやに見へたるは三菱軍勢にて、さくさくと地下部分の掘削を進めたり。
住友軍勢の立ち上がりは、もたつくやうに見へたるが、こは敵を油断させむとの作戦なりけるや。
今年の夏過ぎぬるあたりから、住友軍勢、恐るべき進捗をもちて地下部分の工事を完了させ、早々と地上部分の骨格作りに取り掛かれり。
このごろは、超高層建築のための2基の巨大クレーン、フルに稼動して、日に日に地上部分の鉄骨高まりてゆけり。
一方の三菱軍勢は、いまだに小さきクレーン立てるのみにて、地下部分の整備に手間取りたる様子なり。鉄骨の地上に現はるる気配、さらにあらず。
住友不動産は本社を新宿に構へ、すでに3棟の超高層ビルを含むあまたのビルを新宿に擁するなれば、住友の新宿と云ふプライド持つらむ。
三菱地所は丸の内が本陣にして、初めての新宿進出なれば、不慣れなるところあるにや。
いまのところ新宿冬の陣は、住友軍勢の大きく三菱軍勢を引き離したるとぞ見ゆる。
竣工予定日は、住友軍勢が再来年の8月30日、三菱軍勢が同じく再来年の6月30日なり。
遅れているやに見ゆる三菱軍勢、はたして再逆転を遂げて予定通りに竣工することのなし得るや。
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