贖ひてから1月半、朝顔やうやう咲けり
今年の朝顔、贖ひしは7月4日のことなるに、いつまで待ちても、とうと花の咲かざりけり。
たまさか、3鉢のうちの1鉢に、1輪か2輪咲けることのありしも、疾くまた咲かずなむなりにける。
なかんずく、8月に入りてからは、押し黙りたるやうに、どの鉢も来る日も来る日も、花を見ることなし。
これ猛暑のなせる業なりやと訝れども、ちさき蕾のあまた付きてあれば、またく花の咲かぬにもあらざるとも覚ゆる。
かくて、花忘れたる朝顔に、朝な夕な、水遣ることの幾星霜ぞ。
今朝、起きてベランダ見れば、いでいで、どの鉢も見事なる花のあまた咲きにけるは。
紺、水色、紫、赤、白と、色も多彩にして、花の数20輪ほどもあり。
これまで抑へられたりける命の、一気に噴出したる感ぞある。
今年の鉢は、なべて遅咲きなるにや。はたまた、ここ数日の猛暑一服にて、やうやうに生き返りたるや。
こが一過性のものにあらずして、かく咲き乱れむ様の、長く続くことあれかし。
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