昇降機も自動階段もなき地下に、新装食堂街
新宿・小田急ハルクの地下なむ、いみじうあやしく、不思議の空間なるぞかし。
地下2階は、生鮮食品なんどを中心とせるデパ地下なるに、そのまた地下に、エレベーターもエスカレーターも通はぬ上階下階の2層の空間広がれり。
かつて、こは「グルメアレー」と呼ばれし食堂街にて、長年、大きなる改装もせで、昭和レトロの空気ぞ漂ひたりける。
余は、ここなりしハゲ天の、いと安くて美味なるが気に入りて、メニューになきハゼ天丼やキス天丼なんど頼みて、よく食らひたりけるものを。
そのハゲ天、今年1月に43年もの営業を終へて閉店せり。「グルメアレー」も、その後、閉鎖されたりけるは。
不思議の空間、今月1日から全面ニューアルされて華々しくオープンしたり。
新たなる地下レストラン街の名称は、ハルクのチカてふ意味ならむ、「ハル★チカ」とぞ。
新装なりても、エレベーター、エスカレーターともに無く、ひたすら階段を上り下りするは、以前と変はらず。パンフのイラスト見れば、さながら蟻の巣の如し
地下2階より1つ下りたる階には、8店舗のアジア的屋台村なる観を呈したり。
さらに1つ下がる階に、2つのレストランあり。
その1つ、ファンタジーレストラン「魔法の国のアリス」なむ、室内装飾の、アリスの世界一色に、きらきらしく塗りつぶされたる。
メニューには、「チェシャ猫のミックスベリーパフェ 魔法のステッキに願いを込めて」なんど、舌噛みがちなる名前のあまた並べり。
されど、ここのランチこそ、手ごろ価格にして内容充実したるは予想のほかなれ。
余はこれまで2回訪れたりて、「柔らか牛肉のデミグラスシチュー」1200円と、「サーモンとエビのホワイトシチュー」1000円を頼めり。
味ボリュームともに良く、セットのパン、サラダもまずまずなり。
プラス250円にて付くデザートのうち、ミニパルフェなむひたぶるに美味なる。
「アリス」とは、「蟻の巣」の底に、つきづきしき名前かとぞ。
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