スイーツ食べ放題にて、しばし憂き世を忘る
いかなるにや、余は今年、はたと外食せざるやうになりて、もはら内食ばかりぞしたりける。
年明けから秋口わたりまでは、とりわけいみじかりて、外食は2箇月か3箇月に1度足らずなりき。
11月はじめの頃なるや、かつてランチをよくせし店の、1年半ほどの間、ランチタイムの営業止めたりけるが、再開したるを見つけ、久々に入りてみたり。
昔のランチとは内容、仕組みともに大きく異なれるに、注目すべきはスイーツ注文し放題なるぞ。
まずは前菜なるが、ビュフェ形式にて、タラのエスカベッシュ、タコのマリネ、ラタトゥイユ、生野菜など、数種類の大皿並ぶより、客が勝手に取りてくる方式なり。内容はたいしたことなきに、こはひたすら野菜の補給とのみ思ふべし。
スープも、客が好きに取るものなり。こは1種類のみぞ。
メーンは、いくつかある中、余はUSリブロースステーキなむ、注文したりける。
パン、コーヒーはもともと付きたり。
スイーツは、テーブルにサンプルの7種類ほど並べらるるを見て、どれでもいくつでも従業員に頼めば、皿に盛りて供さるるなり。
余は最初、1種類を頼めるのみなりしが、やがて2種類頼めるやうなりて、けふは3種類頼みてみたり。
これにて、余のコースの1800円は、まずまずの料金とぞ覚ゆる。かくて、この店には時々行くやうになりたり。
この間は、余の隣の席のカップルぞ、スイーツを10皿以上も食べたるうへに、ラストオーダー時にさらに7皿注文したりけるは。
店の建前とては、客が何皿頼むとて、食べ切るる分にては、断ることあらじ。
最も手ごろなる1500円のコースにて、スイーツのみぞ、飽くるほどに食するも可なり。
すずろに、コーヒーとスイーツ味はへば、しばしなりとも、憂き世の時の流れ忘れたりて、忘我の境地に浸れるぞかし。
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