8年前に推奨期限切れたる単1電池、燦燦と
工場の操業停止や消費者の買い貯めによりて、スーパーやコンビニなんどのモノ不足、依然としてつゆ解消せず。
パックの白飯やトイレットペーパー、ティシュペーパーは、店によりて時折、少量の入荷あることもあり、一人何個と制限されて入手能ふことあれど、これもその時の運しだいなり。
なかんづく、入手の難しきモノの最たるものは、単1乾電池なるぞかし。
家電量販店にては、単3、単4は見られるやうなりたるに、単1はゆめゆめ入る見込みなしとよ。
けふ、量販店の防災コーナーにて蛍光灯ランタンなむ、1650円てふ安値にて数個、売りたりけるは。
単1乾電池4本使用すべしとて、購入を躊躇せるも、今後の不意の停電なんどの備へに贖いて来たり。
余の手持ちの単1電池は、懐中電灯用の予備に取り置きたる2本のみなり。
2本のみにては働かず、4本を必要とせるランタンは、如何にせむと、思案したりけり。
さるほど、棚の奥など、あちらこちらと、掻き回すうちに、靴箱の奥の奥に、未開封の単1乾電池20本パックを発見せり。
夢かとぞ喜ぶも束の間、パックに貼られたる「使用推奨期限 2002年11月」の表示に愕然とす。
はや8年以上も昔に、推奨期限の切れつるままなるを。
期限切れたれば、エネルギーはゼロなるや、はたまた少量のパワーぞ残れるや。
とまれ、ダメモトにて、古きパック開封してランタンにセットしてみたり。
スイッチをオンにしたれば、いでいで、ランタンは燦燦、煌煌と輝けるぞ。
推奨期限切れたるとは思へぬほどのパワーに、しばし驚嘆せり。
古きものなりとも、捨てずに取り置けば、かく役に立つることもあんなりとこそ。
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