23年かけ完成、クラシック演奏映像コレクション
余は1989年(平成元年)ころから、すずろにテレビのクラシック演奏番組を録画したりて、聴きたき時に、ゆるりと楽しむやうになりけり。
はじめのころはVHSビデオに、途中よりはDVDにぞ録画したる。
VHSビデオはラベルにテキストデータ書き、DVDは演奏やステージのシーンをキャプチャーして文字データとともにジャケット作成したりけり。
やうやう数の増しゆきて、いづちのテープ、ディスクにいかなる曲の保存したるや、全体を把握することの難くなりゆけば、余はなべて番号シールを貼り付け、エクセルに作曲家、曲名、演奏者、指揮者なんど書き込みゆくことにしたり。
かくして、特に意識したるにはあらねど、クラシック演奏映像のコレクションとデータベース、時を経るにつれて着着と整備拡充されつるは。
いつ果てぬとも知れぬ録画と整理作業なれど、さてもあらねば、とりあへず、これまで録りためたる分にて、いちおう完成とみなし、現時点でエクセルのデータベースなむプリントしてみたる。
収録したる曲の数、延べにして2660曲。このうちVHSテープは366本、DVDが247枚なり。
この一覧見れば、余の嗜好の一目瞭然なりて、我ながら驚けること少なからず。
同じ曲にして、異なる演奏者によるもの、あまたありて、演奏種類の10以上ある曲なむ、書き出せば次のごとくなりぬる。
14種類 ベートーベン 交響曲第7番
13種類 ストラビンスキー 舞踏音楽「火の鳥」
13種類 ワーグナー ニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲
12種類 ベルリオーズ 幻想交響曲
12種類 ベートーベン 交響曲第3番「英雄」
12種類 ベートーベン 交響曲第5番「運命」
11種類 ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲
11種類 チャイコフスキー バイオリン協奏曲
11種類 グリンカ 歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
10種類 ストラビンスキー 舞踏音楽「春の祭典」
10種類 ストラビンスキー 舞踏音楽「ペトルーシュカ」
10種類 シューベルト 交響曲第7番「未完成」
10種類 ラヴェル ボレロ
全体を通して曲数の最も多き作曲家は、ベートーベンとモーツァルトなりて、それぞれ延べ240曲にぞ上れる。
ついでシューベルトとチャイコフスキーの、それぞれ142曲ずつなり。
名高き作曲家にして少なきは、マーラーの延べ5曲、ブルックナーの延べ9曲なんどで、こは余の好き嫌いの反映にこそ。
収録したしと思い続けたる曲の、この23年間に一度も放送されず、もしくは録画の機会逸したるかで、コレクションに欠けたるは、グローフェの組曲「大峡谷(グランド・キャニオン)」と、ドリーブのバレエ音楽「コッペリア」の二つなり。
どちらも、余が中学生のころに、ラジオよりよく流れたる記憶あるに、いかでテレビの演目に乗らざるや。
今後この2曲、放映されて収録されなば、余のクラシック・コレクション、心底より完成と云うこと能ふるものを。
| 固定リンク
コメント