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2012/05/28

急な雷雨のあとは一転、虹のかかりぬ

1205282abけふは昼過ぎ、西から真黒き雲のにはかに広がりて、一瞬のうちに激しき雷雨となる。

稲光と雷鳴まじりて、視界遮るほどの土砂降りぞ。

されど変転も急にして、やがて雨の小止みとなれば、ひんがしの空に虹のかかりたり。

虹の両端がおぼろなるは、鬼の食ひたるに因るてふは、よく聞く話なり。

不思議なるは、虹の真下に居る者の、真上にかかれる虹を見たるてふ話を、いまだ聞きしことあらざるは、何故ならむ。

そも、虹までの距離は測れるものなりや否や。

余は昔、子どものころに、太陽を背にして霧吹きで霧を散らし、ちさき虹を作り出して興じたることありき。

虹はたしかに目に見ゆるに、いづこの位置にあるやも知らず、手にて触るること能はず。

こは、虹が実態にあらずして、現象なることに帰するかと。

虹が現象なれば、虹までの距離の測定は幻にして、虹の真下なる位置も存在せず。

同じやうに、夕焼けもまた現象にして、夕焼けまでの距離も測定すること能はずして、夕焼けの真下とおぼしき地帯の人からは夕焼けは見えぬものならむ。

ならば竜巻は実体なりや、現象なりや。

竜巻までの距離も位置も測定可能にて、それ自体の中に凶暴なるエネルギーの有すれば、こは実体にしてかつ現象ならむとこそ。

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2012/05/21

東京にて173年ぶりなる金環日食を見たり

120521a昨夜の天気予報では、東京なんど太平洋沿岸は、朝からなべて曇りとのことなりき。気象情報のお姉さんの、申し訳なささうに伝へたるは。

されど、天気予報も当たらぬこと、ままありて、けふ朝になれば、いでいで、ところどころに薄雲かかりたれども、雲の切れ目から日の輝きたるは、夢かとぞ。

余は部屋に居ながら、雑誌付録の遮光プレートかざして、太陽を見やりたり。

部分日食のやうやうに進行したりて、つひに午前7時32分ごろ、見事なるオレンジ色のリング完成し、世紀の金環日食となれる。

金環食の持続は、はつかに5分ほどなれど、見ること能ひたるは、いみじき幸運のきわみにて、嬉しきことなのめならず。

ケータイの前に遮光プレート付けて、ダメモトで写真撮れば、不鮮明なれどいちおうリングの形して写りたりけり。

「世紀の」てふ言葉、ちかごろは何事につけ安易に用いらるるも、こと金環食に関する限り、掛け値なしの言葉とこそ。

前回、東京にて金環食の見られたるは、天保10年(1839年)のことにて、以来173年ぶりなり。

さらに、今回のやうに東京、名古屋、大阪を含む広き地域にて金環食の見られたるは、平安時代後期の承暦4年(1080年)以来、932年ぶりとぞ。

次に東京にて金環食の見らるは、300年後の2312年4月8日なるらし。

されど、300年後の当日、晴るるてふ保証のあらうかは。

あらためて、けふの天気予報はずれたること、いかで幸せならざらむや。

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2012/05/14

モーツァルト『魔笛』を初めて観て、病みつきに

120514a余は中学のころより、クラシックファンの端くれを自認するも、いかなるにや、これまで50年以上も、モーツァルトの歌劇を観しこと一度もなかりけり。

序曲や名高きアリアなんどは、時折、耳にすることはあれど、全曲を通して観ること、いまだに食はず嫌ひにて、敬遠し続けたるは。

もとより、手元にはモーツァルトの三大オペラ全曲はじめ、『後宮よりの逃走』なんどの全曲公演をTVより録画したるDVDあるも、宝の持ち腐れとなりて観る機会ぞなかりける。

6年ほど前のこと、これらのDVDの中から、まずは『コシ・ファン・トゥッテ』を観てみむと、意を決して臨みたることあり。

あなや冒頭から、真っ赤なミニスカートの女たちと、背広にネクタイ姿の男たちによる、アメリカンミュージカルのやうな現代風読み替え演出に、余の期待は深き失望に転じ、観るのを止めたりけり。

これに痛う懲りたる余は、ほかのモーツァルトのオペラも、同様の読み替え演出をしたるにや、と疑心暗鬼になり、もはや観ることもなく、さらに歳月なむ過ぎゆける。

今回は、たまたまYouTubeにて、Pa-Pa-Pa-Pa-Paと題する奇妙なる歌の映像ありて、観てみるにいみじう面白く、何てふ曲やらむと見れば、『魔笛』の中の『パパパの二重唱』とぞ。

されば、余は手元に保存せる『魔笛』全曲のDVDぞ、初めて観てみたり。

いでいで、余はこれほど素晴らしきモーツァルトを初めて知りぬ。さらに、古今東西を通して、かほど面白きオペラはほかにあらじ、と驚嘆するにいたれり。

かくて、余はこのところ手元に3種類ある『魔笛』全曲のDVDなむ連日再生して、ひたぶるに魔笛の虜になれる。

どれも、奇怪なる読み替え演出はなく、余のやうな全き初心者は安心して楽しむること、なによりなり。

全曲を通して観るに、『パパパの二重唱』こそ、まさにクライマックスなりて、この場面は鳥肌の立つほどの感銘を覚ゆれ。

昨日、さらに2種類の『魔笛』全曲DVDを贖ひて来たり。

このオペラは、モーツァルト自身の指揮によりて初演されたるは1791年のことなりて、それから220年も経ちぬるとや。

余は、このオペラを知らぬまま一生を終ふることなく、遅まきながらもやうやう『魔笛』にめぐり会いたること、望外の喜びなるぞかし。

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2012/05/05

立夏に果物の女王マンゴスチンを食らふ

1205051a余はこのところ、いと珍しうて値段の安きもの見れば、躊躇することなく贖ひ来たる。

けふは立夏の五月晴れの下、すずろにありきながら、ふだんは立ち寄ること少なきスーパーの店内を通りぬけむとす。

ふと目に留まれるは、見たることなき果実なむ、あまた箱に積まれてありける。

マンゴスチンとあり、余がこれまで食らひたることのなきものなり。

5個にて280円と手ごろの価格なれば、5個贖ふ。

今月1日の殻付きウニと同様に、実の取り出し方知らねば、いかにして食らふや、ネットにて調ぶる。

1205052aYouTubeに、ナイフ用いることなく容易に実を取り出す映像ありて、そを参考に我も真似てみたり。

両手にて、マンゴスチンの上と下から軽く押しつぶすやうにすれば、厚き皮なむ弾け割かれて、中より白き実の現るる。

皮は手でするすると剥け、フォークにて実を食らふ。

いでや、そのいみじう美味なること、比類なし。

酸味はほのかにして、甘み強く、ジューシーにして香りもさやかなり。

クセもなく、上品な食感は、げにフルーツの女王の名につきづきしとこそ。

ネットによれば、マンゴスチンは世界の三大果実の一つとぞ。(あとの二つはマンゴーとチェリモヤとかや)

フルーツの王様はドリアンなるらしきに、ドリアンは特有の臭さの故にや、王様にして世界の三大果実に漏れたるも、げにと覚へてをかし。

ちなみに、日本にマンゴスチンの輸入の解禁されたるは2003年のことなりて、国内での栽培に向けた模索あれど、いまだに成功の例あらずとや。

輸入もののネット販売もあれど、1個400円、5個1500円なんど、おそろしう高価なり。

けふのスーパー、明日も安価にてマンゴスチン売りたれば、立ち寄りてゲットせばや、と意を強くしたり。

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2012/05/01

殻付きのウニ贖ひて、食らふまでの棘との格闘

120501a近くのスーパーの鮮魚コーナーにて、珍しきもの売りたるを見る。

いでや、こは針ネズミならむと覚ゆるほど、無数の鋭き棘に覆はれたるもの、1パックに2個なむ入りたる。

刺身用ウニ、千葉産とあり、まことにや、これにて300円なるは。

寿司屋にてウニの握り食らへば、1カン600円もせむこと脳裏に浮かぶ。

かくなるうへは、贖はでおられふものかは。

余はあとさきのことも考へず、喜び勇みて家に持ち来たり。

パック開けて、まず驚愕せるは、殻のいと固きこと、棘のいみじう鋭く尖りて、容易に掴むことだに能はぬことなるぞ。

慌ててネットにて、殻付きウニの食らひ方、調ぶれば、あなや、こは一筋縄にては行かぬものなるらし。

YouTubeなんどには、殻の開け方の動画もあり、それらに習ひて、調理バサミ、ピンセット、スプーン等、調へて、やおら開きにかかる。

棘の刺さらぬやう、ゴム手袋すべしとネットにあれど、あやにく無ければ、厚手の鍋掴みにて代用す。

殻の口を外し、殻を真っ二つに割りぬれば、ウニの黄色き実ぞ、姿を覗ける。

あまたの黒きワタ、丁寧にピンセットにて取り除き、実の部分なむ取り出し、塩水にて洗ふ。こは必ず塩水使ふべしとぞ。

1205012aかくして、2個の殻より得たる実の量は、小皿にほんの少量のみなり。

余の殻の割り方、悪しかりけむ、実ははらはらと崩れて形を成さず。

これに醤油をたらして食らふ。

一口、二口、その美味なること、何にか喩ふべき。

殻開けて実の取り出せるに40分を要し、食らひたるは20秒にて終はれり。

デパ地下なんどで売りたる生ウニの高価なること、価格の大半は殻開けて実を壊さずに取り出すための、手間賃なること、やうやう納得す。

それにしても、ウニの棘の硬さ、鋭さになむ、生存競争を懸命に生くる厳しさの、垣間見たる思ひする。

綺麗な薔薇には棘ありて、美味なるウニにも棘ぞある。

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