立夏に果物の女王マンゴスチンを食らふ
余はこのところ、いと珍しうて値段の安きもの見れば、躊躇することなく贖ひ来たる。
けふは立夏の五月晴れの下、すずろにありきながら、ふだんは立ち寄ること少なきスーパーの店内を通りぬけむとす。
ふと目に留まれるは、見たることなき果実なむ、あまた箱に積まれてありける。
マンゴスチンとあり、余がこれまで食らひたることのなきものなり。
5個にて280円と手ごろの価格なれば、5個贖ふ。
今月1日の殻付きウニと同様に、実の取り出し方知らねば、いかにして食らふや、ネットにて調ぶる。
YouTubeに、ナイフ用いることなく容易に実を取り出す映像ありて、そを参考に我も真似てみたり。
両手にて、マンゴスチンの上と下から軽く押しつぶすやうにすれば、厚き皮なむ弾け割かれて、中より白き実の現るる。
皮は手でするすると剥け、フォークにて実を食らふ。
いでや、そのいみじう美味なること、比類なし。
酸味はほのかにして、甘み強く、ジューシーにして香りもさやかなり。
クセもなく、上品な食感は、げにフルーツの女王の名につきづきしとこそ。
ネットによれば、マンゴスチンは世界の三大果実の一つとぞ。(あとの二つはマンゴーとチェリモヤとかや)
フルーツの王様はドリアンなるらしきに、ドリアンは特有の臭さの故にや、王様にして世界の三大果実に漏れたるも、げにと覚へてをかし。
ちなみに、日本にマンゴスチンの輸入の解禁されたるは2003年のことなりて、国内での栽培に向けた模索あれど、いまだに成功の例あらずとや。
輸入もののネット販売もあれど、1個400円、5個1500円なんど、おそろしう高価なり。
けふのスーパー、明日も安価にてマンゴスチン売りたれば、立ち寄りてゲットせばや、と意を強くしたり。
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