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2012/07/07

梅雨の七夕、新宿にトンボの大群現はる

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1207072a_3けふは七夕なれど、梅雨空の下、朝から雨模様なり。

ふと空を見やれば、天空狭しとばかりに、無数の蜻蛉どもの右へ左へ上へ下へと飛び交へるは。

あな、都心にトンボの大群とは珍しや。

けふ一斉にかくも飛ぶは、いかなるにや。

そも、このトンボたちは、いづくより生まれ出でて、新宿に飛び来たるや。

神田川わたりか、はたまた多摩川くんだりか。

写真に撮らむとすれど、空中を動き続くるトンボをケータイにて撮るは、いみじう難きことなるぞかし。

当てずっぽうにてシャッターを切るうちに、何枚かにぞトンボの姿、写れる。

1207072bこは、何てふ種類のトンボなりや。

余が子どものころ、トンボはいたるところに飛び交ひたりき。

常にあまた飛びたるはムギワラトンボとシオカラトンボにて、アネサトンボ、アカトンボもよく見られたり。

数の少なきギンヤンマやオニヤンマの出現したる時は、男の子たちは総出にて追ひかけ走り、いかにもして捕まへむと必死なりき。

ガキ大将を先頭に、トンボ採りに奔走するも、ヤンマは滅多にトンボ網にかからず。

オニヤンマの採れたれば、地域の大事件にて、大人たちさへ見に集まれり。

虫カゴに入れられたるオニヤンマの、じたばたすることなく、堂々として眼中いっぱいに人間どもを見据へたるは、さすが名に恥じずとこそ。

オニヤンマやギンヤンマを見ぬやうになりて、久しうなりぬ。

飛び交うトンボの群れに、遠く過ぎ去りしあの時代を想ふ。

とんぼつり今日はどこまでいったやら 千代女

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