満を持してブルーレイレコーダーを贖ひぬ
映像記録メディアの進化は目まぐるしく、余が15年ほど使ひ続けて来たるVHSビデオデッキに見切りをつけ、DVDレコーダーを贖いたりしは、2004年1月のことなりき。
その時の購入価格なむ、12万4800円なりて、以来、それまで録りためたるVHSテープと、新たに録りたるDVDディスクとの両刀を使ひ続くる。
4月27日のブログに書けるやうに、この間に収録したるクラシック音楽は、VHSテープ366本、DVDが247枚となりて、曲数は延べにして2660曲となれり。
これにて、クラシック音楽の録画はいちおうの打ち止めにせむと思ひしもつかの間、余はこのところ遅ればせながら、モーツァルトのオペラに目覚めたりけるは。
『魔笛』を皮切りに、『ドン・ジョヴァンニ』『フィガロの結婚』『コシ・ファン・トゥッテ』をDVDにて観まくる日々なれば、音楽鑑賞における映像の役割を初めて認識せり。
それまでは、音楽におきては音質や演奏内容こそ重要なれど、演奏者の映像なんどは二の次なりて、画面を見ざるとも不自由なしと覚ゆれ。
オペラは音楽と舞台とが両輪の如く回る世界なれば、いかに音楽の音質・内容の秀でたれど、画質悪しくて舞台の見づらければ、興趣は半減せり。
今月から来月にかけBSにて、『メリー・ウィドウ』『フィガロの結婚』『ラ・ボエーム』『パルジファル』なんど、錚錚たるオペラの全曲放映さることを知り、モーツァルトであらうがなからうが、オペラは録れる時に最高画質にて録り置きたしと欲す。
かくて余は、8年余りに渡るDVD時代に見切りつけ、ブルーレイレコーダーなむ贖ひたりけるは。
ポストDVDの規格がブルーレイに統一され、レコーダーの初めて店頭に見へたる2007年ころは、価格の20万から25万円もしたりけり。
さるを地デジ化やロンドン五輪の影響にや、ブルーレイレコーダーの価格の、やうやう手の届けるところまで下がりて、余はパナソニックの今年2月発売したるBWT520(500ギガ)の新品ぞ、ネットにて3万7000円ほどにて贖ひぬ。
さきほど、テレビへの接続と設定を済ませ、これまで使ひたりけるDVDデッキとVHSデッキも視聴することの能ふやう、全面的に接続の配線を組み変へり。
テレビ台のラックには、3世代の映像記録メディアぞ、博物館のごと縦に並びたる。
この先、ポスト・ブルーレイの時代の訪れるは、何年後のことぞや。
ラックには、次の記録メディアの並ぶるスペースの、もはや無きものを。
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