朝日新聞号外にて振り返る2012年 その3(追補)
12月12日 兵庫県尼崎市なる連続変死事件で逮捕されたる角田美代子容疑者、県警本部内の留置所にて自殺を図りて死りたり。角田容疑者の周辺にては、親族らの変死や行方不明の相次ぎおりて、前例なき大掛かりなる凶悪犯罪と耳目を集めたりけるに、核心握る人物の自殺防ぐこと能はざりし警察の責任問ふ声のあまたあがりたるも、げにとこそ。
12月12日 4月に人工衛星打ち上げに失敗せる北朝鮮、年末になりて再度の打ち上げ予告せるも、一時は技術的理由にて延期なりやとの観測も流るる中、突如として12日朝に発射したる。人工衛星の軌道に乗りたること、米国航空宇宙防衛司令部が確認したるとぞ。国際社会は事実上のミサイルにほかならずとして、反発の強まりゆくこと、なのめならず。
この日は、一日にうちに異なる2つの号外の発行さるる珍しき事態となりぬ。最初、朝日は角田容疑者自殺のみの号外配布せるに、北のミサイル発行のニュース、飛び込み来たりて、号外を出し直したり。新らしき号外ぞ、表面に北ミサイル、裏面に角田容疑者自殺を報じたる。
一日に2つの異なる出来事の号外の発行されたる例とては、36年前、ロッキード事件の激震続く1976年8月21日、まず橋本登美三郎元運輸相なむ取調べ受けまもなく逮捕との号外出たる。その後、甲子園なる高校野球選手権決勝にて、西東京代表の初出場、桜美林が強豪PL学園を延長戦の末、4-3で逆転したりて全国制覇果たし、東京のみなれど号外出たりき。
異なる出来事にはあらねど、1989年1月7日、「天皇陛下危篤」「天皇陛下崩御」「新元号は平成」の3種類の号外発行されたること、いまだ記憶に新しきことなるぞかし。
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