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2019/02/05

イワン・カラマーゾフの言

190205c 父親なむ枝の節瘤だらけなるを喜びて、「これさらに効くにや」なんど言ひなして、実なる娘の折檻にかかりたる。

 我はまさしく知りたるに、鞭で打ち続くうち、一打ちするごと性的快感を、文字通り性的快感を覚ゆるほどに興奮高まり、やがては一打ちごとにますます快感を募らせゆく手合ひの居るものなり。

 さなる手合ひは一分殴り、つぎには五分殴り、十分殴りして、長々と打てば打つほどに、いよよ酷く、しげけく、効き目あるほどに殴るものなる。子ども泣き叫び、つひには泣き叫ぶことだに能はずなりて、「ててぎみ、ててぎみ、ててぎみや」と喘ぐのみにぞなりたる。

  (中略) まさに子どもたちの、か弱さこそ迫害者の心をそそり立てるらめ。逃げ場もなく、頼るべき人もなき子どもたちの天使のやうな信じ易き心、そが迫害者の忌まわしき血を燃え上がらせるなり。

  (中略) 女の子を、教養豊かなる両親はありとあるかぎりの方法にて痛めつけたり。理由なんど自らにも分からぬまま、殴る、鞭打つ、足蹴にするてふ有様にて、女の子の全身を痣だらけにしたりけるぞ。

 (『カラマーゾフの兄弟』より、イワンがアリョーシャに、けだもののやうな大人たちの子ども虐待を語る)


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