2007/12/29

物質の起源を探るうちに、初音ミクにハマった!

そもそも、僕は自分がオタクとは完璧に無縁の存在と思っていたし、アニメのキャラやフィギュアに夢中になるアキバ文化は理解を超える現象だと思っていた。

それが‥‥

ことの発端(というほど大げさなものでもないが)は、数日前、別冊日経サイエンスの記事を読んでいる中で、興味深い下りがあった。

簡単に言うと、われわれは物質が質量を持っているのはあたりまえだと思っているが、物質を極限まで細かく分解して、質量の正体を調べていくと、質量のほとんどは陽子や中性子の内部で運動しているクォークやグルオンの運動エネルギーに起因している。

そうでない粒子の質量も、まだ発見されていないある場(ヒッグス場と呼ばれる)との相互作用から生じていて、それであたかも質量を持っているかのように振る舞っている、というのだ。

つまり極限すれば、我々が日常的に、物質にはすべて質量があり、それがモノというものの性質だ、と思っているのは見せかけのことに過ぎないということだ。

あるのは、運動エネルギーや場との相互作用だけであって、形を変えたエネルギーの動きや変化こそが、質量の正体だということだ。

つまり、この世界にはモノは実際には存在しない。あるのはコトの総体であり、現象の積み重ねだけで、それらがわれわれにはモノとして、物質として認識されている。

僕は、物理学の最先端のこの理論は、難解な用語を読んでも理解出来ないが、直感的には、なんとなく分かるような気もする。

これこそが、色即是空 空即是色の真の意味ではなかろうか。

あと一歩で、悟りの境地に達することが出来そうな気がして、僕はネットで般若心経の解釈をいろいろ調べてみようと思った。

そこで、ネットをあちこち見ているうちに、はちゅねミクで般若心経というリンクがあるのを見つけ、アクセスしたらこれがぶっ飛んでしまう面白さなのだ!!

この動画で、般若心経を唱えながらネギで木魚を叩きつづけている女の子は、はちゅねミクとはあるものの、巷間では初音ミクとして、人気急上昇のキャラであることを知る。

ウィキペディアによれば、初音ミクというのは、札幌の会社が8月末に発売した音声合成・デスクトップミュージック (DTM) ソフトウェアと、このソフトのイメージキャラクターの名称という。

発売から間もない9月に、ニコニコ動画に、『初音ミクに「Ievan Polkka」を歌わせてみた』という作品が投稿され、これがきっかけで、ソフトそのものの人気が急上昇するとともに、バーチャルアイドルとしての初音ミクが一気にマニアやオタクの熱い視線を集めることになった。

このIevan Polkkaというのは、ロイツマというフィンランドのグループが歌っているフィンランド民謡『イエヴァン・ポルッカ』のことで、長ネギを振り回す少女のフラッシュ動画によって、06年にネット上に流れて世界的な人気となった。

初音ミクが長ネギを持っているのは、このIevan Polkkaのフラッシュ動画が原型で、これをパロディーに仕立てたニコニコ動画の作品によるところが大きいようだ。

これについては、なぜ初音ミクは長ネギを持っているのかという記事が考察を加えている。

さらに、キャラとしての初音ミクは、先週の日曜日の12月23日、東京・有明で開催されたワールドホビーフェスティバル(WHF)で、最も注目を集めたバーチャルアイドルとして脚光を浴びた。

1月13日には、初音ミク中心ボーカロイドonly eventという催しも川崎で開かれ、参加サークルはもう満員の40サークルになって、抽選で参加権が決まるという。

というわけで、僕は質量の本質と正体について、色即是空の真の意味とともに考えてみたいという、最初の高邁な動機からすっかり外れてしまい、このアンドロイドというかボーカロイドである初音ミクに、すっかりハマってしまった。

フィギュアは3月には発売されるらしいから、僕も買おうと思う。

人気爆発の原点となった、『初音ミクに「Ievan Polkka」を歌わせてみた』を、このブログに貼っておく。

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2006/04/03

300冊の手塚治虫漫画にお別れ

060403_1738春は別れと新生の季節。

今日は、何十年にも渡って保管してきた手塚治虫の古い漫画本を、25年ぶりに整理した。

家にあるのは、昭和30年代から40年代のものが中心で、最も新しいものでも昭和50年代前半までだ。

押入れや収納棚の奥深くに、プラスチックケースなどに入れて保管してきたものが多く、上の収納棚の奥にあるものは、脚立を使っても容易には取り出すことが出来ず、まさに悪戦苦闘だった。

これからも保存したいお気に入りの漫画を取り分け、それ以外のもの全部を一箇所にまとめてみた。

かなりの冊数を取り置いたのだが、それを別にしても300冊はある。

25年間1度もページを開くことなく眠っていたこの300冊とは、お別れである。

惜しいと思い出せばきりがない。年度が替わったこの時期、思い切ってサヨナラをしなければ、また10年も20年も、決別の機会を逸してしまうかも知れない。

さらば、手塚漫画の数々よ。春の嵐とともに、新たな活路を求めて散っていくがいい。

手塚コレクションに熱中し続けてきた僕の長い長い青春も、ようやくにして終わりである。

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2005/08/02

ポケモン・スタンプラリーでJR各駅は大賑わい

05-08-02_12-16このところ連日、首都圏のJR各駅はスタンプ台紙を手にした親子連れで、大賑わいだ。

7月30日から始まったポケモン・スタンプラリーで駅をめぐる親子連れで、駅のスタンプ台には列が出来ている。

このラリーは首都圏の97のJR各駅に、それぞれ異なるポケモン・キャラクターのスタンプが置いてあって、このうち7つのスタンプを押してゴール駅に行くと、参加賞品としてポケモン・レジャーシートがもらえるのだ。

8つの駅を経由する必要があるが、その都度、乗車券を買わないで、大人730円、子ども360円で都区内を1日乗り放題のパスを使う方法もあるという。

夏休みに、どこかに連れてってと子どもにせがまれた親にとっても、ちょうど手ごろな散歩コースなのだろう。

参加賞品は30万個用意しているというから、相当な数の親子が、スタンプを求めてJRの電車を乗り継いでいることになる。

普通の子どもは、8駅をめぐるコースで満足するだろうが、ポケモンオタクの子どもなら挑戦したくなる、もっと凄いコースも用意されている。

97駅のうちの3駅では、偶数日と奇数日で違うスタンプを置いている。すべてのスタンプを押して回るとちょうど100種類になり、これをすべて制覇するとオリジナル・オレンジカードと真鋳製の認定証がもらえるのだ。

ただし、100種類のスタンプを集めるためには、大船、熊谷、千葉、土浦などにも足を伸ばさなければならず、ラリーの期間が今月14日までであることを考えると、かなり難易度の高いラリーとなる。

100種類を集める根性モノの親子は、どれくらいいるのだろうか。1日では97種類しか集められないので、最低2日はかかるが、挑戦してみるのも面白そうだ。

(表の新着情報:「21世紀の歩き方大研究」の21世紀エッセイ「時間の岸辺から」に、「いまどき2時間半もの工事停電とは」をアップロード)

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